(14日、第106回全国高校野球選手権山梨大会2回戦 東海大甲府7―0都留) 昨夏の覇者・東海大甲府の樋口漣投手(3年)がコールド勝ちとなった八回までを投げ、参考記録ながら「無安打無得点」を達成した。 背番号10。初戦では六回から2回を投…

 (14日、第106回全国高校野球選手権山梨大会2回戦 東海大甲府7―0都留)

 昨夏の覇者・東海大甲府の樋口漣投手(3年)がコールド勝ちとなった八回までを投げ、参考記録ながら「無安打無得点」を達成した。

 背番号10。初戦では六回から2回を投げ、テンポ良く打者6人を三振と凡打に抑えた。仲沢広基監督はこの投球を評価して、この日の先発を試合2日前に言い渡したという。

 樋口投手は一回、先頭打者を三振に仕留めると、変化球を巧みに使い、打たせて取るピッチングで、六回までの打者18人を一人も塁に出さなかった。

 七回、先頭打者にストレートで四球を与えたが、次打者への投球前に牽制(けんせい)で刺す落ち着きも見せた。走者を出したのはこの1回だけだった。

 五回を終えたころから、チームメートに「行けるのでは」と言われ、完全試合や無安打無得点を意識していたという。

 「カーブでカウントがとれ、自分に有利にできた。決め球のスライダーも低めに決まった」。守備では味方のファインプレーもあり、気持ちが乗ったという。

 チームは八回、2点本塁打で7点差となりコールド勝ち。樋口投手は「(九回まで投げて)記録は作りたかったが、チームが勝ったのでよかった」と笑顔で話した。

 仲沢監督は「100点満点。安心して見ていられた。最後まで代えるつもりはなかった」とたたえた。(豊平森、棟形祐水)