(14日 第106回全国高校野球選手権大阪大会2回戦 大阪桐蔭10―0東) 甲子園で春夏通算9度の優勝を誇る大阪桐蔭が、今夏の初戦で9安打10得点と打ち、6回コールド勝ちした。 一、二回こそ緩い変化球を多投する相手左腕にタイミングが合わなか…

(14日 第106回全国高校野球選手権大阪大会2回戦 大阪桐蔭10―0東)

 甲子園で春夏通算9度の優勝を誇る大阪桐蔭が、今夏の初戦で9安打10得点と打ち、6回コールド勝ちした。

 一、二回こそ緩い変化球を多投する相手左腕にタイミングが合わなかったが、打線が2巡目を迎えた三回から、さすがの対応力を見せた。

 1番境亮陽(りょうや)(3年)の2点適時二塁打で先制すると、四回は5安打を集めて6点を奪った。

 3番徳丸快晴(3年)は四回に満塁から走者一掃の二塁打を放ち、「ベンチ内で相手の情報をしっかり共有して、2巡目から修正できて良かった」とうなずいた。

 昨夏は、大阪大会決勝で0-3で履正社に敗れた。当時主将だった前田悠伍(現プロ野球ソフトバンク)から数日前、西谷浩一監督を通じて、「昨年の分をやり返してほしい」と激励の言葉が届いた。

 1年秋から主力選手の徳丸は「この夏は何が何でも勝ちきって甲子園に行き、優勝するとチームみんなで話し合った」と明かす。

 チームの課題は打撃だった。今春の選抜大会は報徳学園(兵庫)、その後の府大会は大阪学院大から1点しか取れずに敗戦。大阪桐蔭の代名詞である強力打線を復活させるために、金属製バットより細い木製バットで練習し、打撃力を磨いてきた。

 2年ぶりの夏の甲子園に向け、西谷監督は「悔しさをどれだけ出せるか、だと思っている。僕の方からは特に何も言っていない」と、選手に託す。

 徳丸は「打てなくて負けてきたけど、この夏でしっかりやり返したい」と誓った。=シティ信金スタ(室田賢)