(14日、第106回全国高校野球選手権香川大会2回戦、善通寺一3―0高松、五回裏終了、継続試合) 「先頭バッターから盛り上げていく」 一回表、善通寺一の1番打者・木下煉翔(れんと)選手(3年)は、攻めの気持ちでバットを振った。左安打で出塁…

 (14日、第106回全国高校野球選手権香川大会2回戦、善通寺一3―0高松、五回裏終了、継続試合)

 「先頭バッターから盛り上げていく」

 一回表、善通寺一の1番打者・木下煉翔(れんと)選手(3年)は、攻めの気持ちでバットを振った。左安打で出塁。後続打者への四死球や敵失もあり、先制のホームインを果たした。

 善通寺一の3年生は、木下選手、前田恵佑選手、小川慶選手の3人だけだ。1年の頃からこの3人で頑張ってきた。

 昨夏、初戦の前日の送球練習中に、前田選手が右肩を骨折した。ちょうど9人だったチームは選手が足りず、出場を辞退せざるを得なかった。

 先輩が引退してからは、下級生を入れても選手は5人に。昨秋と今春の県大会は、他校との連合チームで出場した。

 今春、1年生が6人入部したことで、今大会は単独で出場できた。

 連合チームだと、試合に勝っても歌える校歌はいずれか一つの学校のものとなる。小川選手は「(勝ったら)自分たちの校歌を歌える」と期待を高める。

 2年ぶりの夏、そして最後の夏にかける思いは強い。

 前田選手は「去年出られなかった分まで頑張りたい」と意気込む。

 初戦は雨天のため継続試合になった。善通寺一が3点をリードした状況で、六回表から再開される。小川選手は「リードしていると思わず、初回だと思って臨みたい」と決意を語った。(木野村隆宏)