(14日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会3回戦 厚木王子0―7東海大相模) 今春、厚木東と厚木商が再編・統合され開校した厚木王子。ベンチ入りの選手はたった10人。相手は全国大会優勝経験のある強豪東海大相模だ。主将で捕手の鈴木空(3年…

(14日、第106回全国高校野球選手権神奈川大会3回戦 厚木王子0―7東海大相模)

 今春、厚木東と厚木商が再編・統合され開校した厚木王子。ベンチ入りの選手はたった10人。相手は全国大会優勝経験のある強豪東海大相模だ。主将で捕手の鈴木空(3年)は、知恵を絞って試合に臨んだ。

 守備は「相手の選手ごとに位置を変え、一つずつ丁寧にアウトを取ることを心がけた」。2年生エース安斎彰投手の武器は緩い変化球。「カーブの制球がいいので打ち取ろう」と作戦を立てた。

 二、三、六、七回、東海大相模を無得点に抑えた。失策もあったが、速いライナーや難しい打球を押さえる好プレーも多かった。

 しかし攻撃は相手投手の球速についていけず、反撃のチャンスをつかめなかった。結果は0―7のコールド負けだった。

 鈴木は旧厚木東野球部で最後の主将を務め、今シーズンは新生厚木王子の最初の主将を務めた。安斎投手は「だれか落ち込んでいるときに声をかけて、いつもチームの雰囲気をよくしてくれた」と感謝した。

 鈴木は「ふがいないところもあったが、強豪相手に、自分たちの持っているものを出し切った。厚木東の伝統を後輩に伝えることはできた」と胸を張った。(三木一哉)