(14日、第106回全国高校野球選手権新潟大会3回戦 長岡大手2―1東京学館新潟) 「0点におさえるのがエース」。東京学館新潟の先発、朝妻渚斗(3年)は試合後、背番号1のプライドを口にした。 東京学館新潟は昨年、創部41年目で夏の甲子園に初…

(14日、第106回全国高校野球選手権新潟大会3回戦 長岡大手2―1東京学館新潟)

 「0点におさえるのがエース」。東京学館新潟の先発、朝妻渚斗(3年)は試合後、背番号1のプライドを口にした。

 東京学館新潟は昨年、創部41年目で夏の甲子園に初出場した。ただ旅川佑介監督からは「今年は今年のチームだ」とアドバイスを受けていた。

 「いつも通りのピッチングをする」。朝妻はそう心がけてマウンドに登った。内角と外角を巧みに突き、ここぞという場面では力のある直球を投げ込んだ。9回を投げ抜き、12奪三振で2失点に抑えた。

 ただ打線は長岡大手の井上凌佑(3年)の前に、1点に終わった。朝妻は「ディフェンスのチームなのに、自分が流れをつくれなかった」。特に1点を先取した直後の四回に同点に追いつかれたことに、「抑えなくちゃいけなかった。厳しく攻めたつもりだったが、攻めきれなかったのが、悔しい」と振り返った。

 旅川佑介監督は「選手たちは、私以上に、何とかしなくちゃ、と力が入ったようだ。重圧を振り払ってやれなかったのは、私の責任。朝妻は、我慢して我慢してよくやってくれた。成長を感じさせるいいピッチングだった」と、エースのふんばりをねぎらった。(久保田正)