(14日、第106回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 新座柳瀬0―10大宮東) 新座柳瀬は9人ぎりぎりで大会に臨んだ。 昨夏に3年生2人が引退後、部員は1年生8人だけになった。その後1人が部を離れ、7人で冬を乗り越えた。気持ちが折れかけた部…

(14日、第106回全国高校野球選手権埼玉大会2回戦 新座柳瀬0―10大宮東)

 新座柳瀬は9人ぎりぎりで大会に臨んだ。

 昨夏に3年生2人が引退後、部員は1年生8人だけになった。その後1人が部を離れ、7人で冬を乗り越えた。気持ちが折れかけた部員が出た時は、家に迎えに行ったり、話したりして支え合った。

 学校説明会やSNSで野球部を宣伝し、練習内容や時間も柔軟に調整した。春季大会後に更に2人抜けたが、1年生が4人入り、今年も単独出場できた。

 「全員1年と2年のチーム。何も失うものがない状況でできる機会は二度と来ない」。そんな佐藤優介監督の言葉に励まされ、主将でエースの田中颯馬(2年)は思い切り投げると決めた。ただ、一回途中からマウンドにあがって二回は無失点に抑えるも、三回に制球が乱れ6失点。打線も無安打に抑えられ、コールド負けした。

 試合後、田中は自信を込めて言った。「今回9人でここまでできた。いまはこれからへの期待しかない」(恒川隼)