(14日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 南部龍神0―10和歌山東) 「南部龍神でマネジャーになる」。崎山真佳(まなか)さん(3年)は中学2年のときにそう決めた。野球に熱中する弟の晴紀選手(1年)とともに進学をめざす南部龍神…

 (14日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 南部龍神0―10和歌山東)

 「南部龍神でマネジャーになる」。崎山真佳(まなか)さん(3年)は中学2年のときにそう決めた。野球に熱中する弟の晴紀選手(1年)とともに進学をめざす南部龍神には当時マネジャーがいなかった。希望どおりマネジャーになって野球部を支えていた真佳さんは、今年の春に弟が入学してくるのを待っていた。

 全校生徒28人の生徒会長も務める真佳さんを、林達也監督は「普段から選手とコミュニケーションを取り、体調を把握してくれる」と頼りにする。

 3年生部員は末吉塁主将(3年)、酒井優翔選手(3年)と真佳さんの3人だけ。和歌山東に10点を奪われコールド負けしたが、末吉主将はチームを鼓舞しようと声を出し続けた。「主将になって間もない頃、マネジャーが『もっと周りをまとめろ』と声をかけてくれた。おかげで、チームの雰囲気が沈んでも自分が盛り上げる意識を持った」と感謝を口にした。

 登録選手14人のうち晴紀選手を含む9人が1年生だ。真佳さんは「単独で大会に出られない不安もあったが、1年生がこれだけ入ってくれた。来年こそはベスト4以上を」と後輩に夢を託した。(周毅愷)