「中日2-6阪神」(14日、バンテリンドーム) 阪神が同点の延長十回に代打・原口の左前適時打、植田の左中間を破る走者一掃の適時三塁打、佐藤輝の右翼フェンス直撃の適時二塁打で一挙5点を勝ち越し、連敗を2で止めた。デイリースポーツ評論家の西山…

 「中日2-6阪神」(14日、バンテリンドーム)

 阪神が同点の延長十回に代打・原口の左前適時打、植田の左中間を破る走者一掃の適時三塁打、佐藤輝の右翼フェンス直撃の適時二塁打で一挙5点を勝ち越し、連敗を2で止めた。デイリースポーツ評論家の西山秀二氏は「打つべき人が打たないからこういう展開になる」としつつも、1、2打席目に細川の内角を厳しく突いた梅野のリードを評価した。

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 近本、中野の出塁率が悪く、佐藤輝、大山といった打つべき人が若いイニングで打っておかないから、こういう展開になってしまったんだけど、きょうは梅野のリードを評価したい。

 昨日は坂本のリードを「攻めの気持ちが見えない」と厳しく言ったけど、この日の梅野は1、2打席目でしつこく細川の内角を攻めていた。結果は四球、死球になったけど、これが六回無死一、二塁での空振り三振、八回先頭での空振り三振につながった。

 六回まではシュートを武器として、制球に自信のある西勇が投げていたこともあり、内角を攻めていけた部分もあっただろうが、それでも3、4打席目でなく、1、2打席目にきっちり内角を突いたことが、細川の頭に残像としてあった3、4打席目の結果だろう。

 3連戦前には必ず先乗りスコアラーから、対戦相手の当たっているバッターの報告が上がっているはずで、本来ならば、この攻めを3連戦の初戦に見せてほしかった。でも、3連敗はできない一戦でしっかり勝利につなげたことは自信にしてもらいたい。

 15日からは首位・巨人との3連戦が始まる。主砲の岡本和はもちろん、今なら丸、ヘルナンデスへのマークも厳しくしなければならないだろう。大事なのは初戦。しかも1、2打席目。そこで相手バッターに内角への意識を植え付けさせることができれば、試合終盤、2、3戦目も戦いやすくなってくる。