（13日、第106回全国高校野球選手権石川大会1回戦 寺井9―5野々市明倫） チーム内では「努力の人」と呼ばれている。 野々市明倫の5番・初崎匠都選手（3年）は五回裏に一時逆転となる右翼フェンス直撃の適時三塁打を放ち、継投したマウンドでも…
（13日、第106回全国高校野球選手権石川大会1回戦 寺井9―5野々市明倫）
チーム内では「努力の人」と呼ばれている。
野々市明倫の5番・初崎匠都選手（3年）は五回裏に一時逆転となる右翼フェンス直撃の適時三塁打を放ち、継投したマウンドでも4回3分の1を無失点で切り抜けた。
普段から全体練習後の居残り練習を欠かさない。メニューは決まってティーバッティング。一心不乱にバットを振り込むことで「集中力が高まり、調子の波が少なくなった」という。
実は、「気遣いの人」でもある。勝利目前で崩れたいずれも2年生の北真優、甲賀禅の両投手に言葉をかけ続けた。四回、打者走者として交錯した寺井の一塁手・加端大心選手（2年）が治療を終えてグラウンドに戻った時には拍手で出迎え、深々と頭を下げた。
坂本宏樹監督は「口数は少ないが、誰よりもこつこつ練習し、誰よりも優しくてまじめ。まさに努力と気遣いの人だ」と評価する。
気を落とす両投手へ、初崎選手が試合後もかけ続けた言葉も最後まで優しかった。「これからも、普段通りやればきっと大丈夫だから」（安田琢典）
