大相撲名古屋場所は14日にドルフィンズアリーナで初日を迎える。先場所優勝の関脇・大の里(24)=二所ノ関=は13日、愛知・安城市の部屋で稽古を行った。初日に対戦する元大関・御嶽海(31)=出羽海=はアマチュア横綱の“先輩”。準ご当所対決を…

 大相撲名古屋場所は14日にドルフィンズアリーナで初日を迎える。先場所優勝の関脇・大の里(24)=二所ノ関=は13日、愛知・安城市の部屋で稽古を行った。初日に対戦する元大関・御嶽海(31)=出羽海=はアマチュア横綱の“先輩”。準ご当所対決を制し、初土俵から史上最速所要8場所での大関昇進へ勢いをつける。

 大の里はリラックスした表情で最後の仕上げを行った。すり足などの基礎運動に加え、鏡の前で立ち合いを確認。夏場所後は石川での優勝パレードや役力士としての仕事もあったが、「調整はいい感じ。しっかり稽古ができている。初日そして前半戦が大事になる」と闘志を内に秘めた。

 初日は元大関の御嶽海と初顔合わせ。日体大出身の大の里と東洋大出身の御嶽海は、大学時代に数々の個人タイトルを獲得してきた。「すごく尊敬している。アマ横綱、学生横綱でもあって、目標の一人。だからこそ思い切りやりたい」。プロ入り前からテレビや雑誌で注目していた憧れの存在との対戦を心待ちにした。

 大盛り上がりの一番になることが予想されるが「気にしない。目の前の一番に集中する」とキッパリ。先月24歳になり、初の取組となることについても「何も考えない」と自然体で臨む。

 今場所で連続優勝かそれに準ずる成績なら大関昇進の期待がかかる。初土俵から所要8場所での昇進なら羽黒山、豊山、雅山の所要12場所を塗り替える最速記録(昭和以降)だ。それでも「期待は感じるが、耳を閉ざして余計なことは考えない」。無欲のまま真夏の土俵に上がる。(山田 豊)