「中日10-8阪神」(13日、バンテリンドーム) いつもの打順ではなかったが、阪神・大山は最後まで奮闘し続けた。6月21日の再昇格後も4番に座り続けていた中、この日は今季2試合目の6番に。前夜の悔しさを晴らすように、1打席目から快音を響か…

 「中日10-8阪神」(13日、バンテリンドーム)

 いつもの打順ではなかったが、阪神・大山は最後まで奮闘し続けた。6月21日の再昇格後も4番に座り続けていた中、この日は今季2試合目の6番に。前夜の悔しさを晴らすように、1打席目から快音を響かせた。

 両軍無得点の二回。相手先発の涌井が緊急降板し、急きょ登板した土生から佐藤輝、前川がつくった無死二、三塁だった。カウント3-1から右腕の外角高め直球を捉えた。「打者有利のカウントで浮いた球をしっかり打つことができました」。打球は右翼手・岡林の頭上を越える。走者2人が生還。中継プレーが乱れる間に大山も一気に三塁を陥れた。

 前夜は3点を追う四回1死二、三塁で打席を迎えるも、高橋宏のフォークに空振り三振。岡田監督にも「いつも言うてるやん。三振は何も起きないって」と苦言を呈されていた。ただ、この日は最初のチャンスから逃さず2点を先制。6月30日・ヤクルト戦以来の複数打点をマークした。

 2点を追う九回も執念を見せた。1死一塁で守護神・マルティネスの2球目、153キロ直球を右前へ運び、送球間に進塁して1死二、三塁と好機を広げた。逆転劇にはつながらなかったが、試合前まで打率・050と苦しんでいたバンテリンドームで2安打と躍動。試合後は「また明日に向けてしっかり準備したいと思います」と前を向いた。主砲のバットが次こそ勝利をもたらす。