(13日、プロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス5―0埼玉西武ライオンズ) 楽天の39歳岸孝之にとって、球団の最年長完封記録の更新はある意味、おまけだったのかもしれない。「(投球)内容は大事ですけど、勝つという結果だけがほしかった」 5月…

 (13日、プロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス5―0埼玉西武ライオンズ)

 楽天の39歳岸孝之にとって、球団の最年長完封記録の更新はある意味、おまけだったのかもしれない。「(投球)内容は大事ですけど、勝つという結果だけがほしかった」

 5月26日を最後に白星から遠ざかり、6月に2度、登録抹消。フォームを確認し走り込んだ。

 体にキレが戻る。この日は直球が走り、スライダーが鋭かった。西武・今井達也には13連敗中だったが、打線が4得点。「負けられない気持ちがすごく強くなった」。フライアウトは16個。散発3安打、無四球で三塁を踏ませなかった。

 「ファームでの時間が無駄じゃなかった。あの暑さの中、やったことがよかったんじゃないですか」。日焼けした顔に誇りがにじんだ。

■『宮城のプリンス』に闘志

 今井(西) 楽天戦14連勝ならず。「単打でつなぐ相手打線に対してうまく対処することができなかった」

 今江監督(楽) 岸が完封。「『宮城のプリンス』が顔真っ黒になって、初回から闘志みなぎる姿を見せてくれた。そういう姿が野手陣にも伝わった」

 石原(楽) 岸を好リード。「スライダーがよかった。とにかくスライダーをうまく使った。9回を投げて本当にすごい」

■今井は対楽天14連勝ならず

楽天の岸が無四球完封勝ちで5月26日以来の3勝目。一回に鈴木大の犠飛などで先行した。西武は7連敗で今井は対楽天14連勝ならず。

 ▼岸(楽)が通算2500投球回 13日の西武戦で6回を投げて達成。プロ野球48人目。