(13日、第106回全国高校野球選手権京都大会2回戦 京都国際3―0京都成章) 「120点。いい試合をしてくれた。勝たせてあげられず、申し訳ない」 敗れた京都成章の松井常夫監督(60)は、そう言って、汗をぬぐった。監督として最後の大会と決…

 (13日、第106回全国高校野球選手権京都大会2回戦 京都国際3―0京都成章)

 「120点。いい試合をしてくれた。勝たせてあげられず、申し訳ない」

 敗れた京都成章の松井常夫監督(60)は、そう言って、汗をぬぐった。監督として最後の大会と決めていた。

 桃山で内野手として活躍。京都成章のコーチや部長を経て、2005年から監督に就いた。11年の選抜大会に出場し、17年の夏にも、北山亘基投手(現・日本ハム)を擁して、甲子園の土を踏んだ。

 今大会初戦の相手は、部長時代の教え子の小牧憲継監督(40)が率いる京都国際だ。1点を争う好ゲームとなった。

 投手陣が懸命の投球をして、野手も遊撃手の藤原快地さん(3年)を中心に好守でもり立てた。

 だが、本塁が遠かった。京都国際のエース中崎琉生(るい)さん(3年)に5安打に封じられた。永易湊大主将(3年)は「中崎君を崩しきれなかった。松井先生を甲子園に連れて行きたかった」と涙を流した。

 自分と同じく「最後の夏」となった3年生の選手たちへの思いを問われると、松井監督の言葉がしばらく途切れた。思いがあふれた。

 「よく頑張ってくれた。僕自身も楽しかった。楽しんで、声を出して……。子どもたちは、よくやってくれました」

 今後は、ノッカー役などとして、京都成章の新チームを支えるという。(八百板一平)

■京都国際・小牧憲継監督の話

 「(対戦して7―1で勝利した)春の府大会から短期間でしっかり仕上げてこられた。敬意を表したい。野球を通じていろいろなことを学ばせていただいた」