(第106回全国高校野球選手権大阪大会1回戦、大商学園5―1大教大池田)  大教大池田の沢野雅広選手(3年)は主将で4番で遊撃手という、まさにチームの中心だ。 2点をリードされた三回、好機で左翼へ適時打。1点差とし、追い上げムードをつくっ…

 (第106回全国高校野球選手権大阪大会1回戦、大商学園5―1大教大池田) 

 大教大池田の沢野雅広選手(3年)は主将で4番で遊撃手という、まさにチームの中心だ。

 2点をリードされた三回、好機で左翼へ適時打。1点差とし、追い上げムードをつくった。高校から野球を始めた豊城晴人選手(3年)も右前安打で続いた。

 思えば、チームの雰囲気を良くすることに心を砕いてきた。「葉加瀬太郎にズボン履かせたろう」。中学生のときに考えたというダジャレ。かつて、練習の終わりに言ってみたことがある。ただ、これはそれほどウケなかった。

 追い上げムードはつくれたが、その後はじわじわと離され、結局、得点はあの適時打の1点のみに。ただ最後まで粘り強く戦った。沢野主将は「全員が何かを残して終われたと思う」と涙と笑顔で締めくくった。(滝坪潤一)