パリ五輪に出場するサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は12日、能登半島地震の復興支援試合となるガーナ代表戦(13日)へ向け、会場の金沢ゴーゴーカレースタジアムで最終調整を行った。地元凱旋(がいせん)となるDF北川ひかる(27)=IN…

 パリ五輪に出場するサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は12日、能登半島地震の復興支援試合となるガーナ代表戦(13日)へ向け、会場の金沢ゴーゴーカレースタジアムで最終調整を行った。地元凱旋(がいせん)となるDF北川ひかる(27)=INAC神戸=は喜びとともに、被災者へ勇気を与える試合にすることを誓った。

 故郷の風が新たな力を与える。「石川で試合をするなんて思っていなかったし、パリ五輪の前に試合ができて、すごい幸せ」と北川。今年2月に開場した新スタジアムでの初練習を終え「芝の感覚も良くて、明日はしっかりやれるんじゃないかと思う」と語った。

 五輪前では国内最後の親善試合でもあり、本戦までの数少ない貴重な実戦の場。それと同時に、元日に地元・石川県を襲った能登半島地震の復興支援試合として、北川にとっては特に大切な試合となる。

 両親や兄ら自らの家族、知人も応援に駆けつけるが「良い機会をつくっていただいた。能登の子どもたちも来ると聞いている。しっかりと元気を届けられるようにしたい」と何より被災地の子どもたちへ、勇気を与える一戦を見せるつもりだ。

 石川での声援を背にパリへ旅立つことになるが、池田監督も「逆にわれわれが、今度はみなさんに恩返しできるような『勇気の交換』ができれば」と五輪でひたむきに戦う姿を見せることを約束。被災地と一体になる勝利で五輪での金メダル奪取へ勢いをつけるべく、大事なガーナ戦へと臨む。