ドームでドでかい花火を打ち上げる。阪神・佐藤輝明内野手(25)が11日、12日からの中日3連戦(バンテリン)、15日からの巨人3連戦(東京ド)へ向けて意気込み、風のないドーム球場での6連戦を大歓迎した。球場の恩恵を受けて本塁打を量産し、首…

 ドームでドでかい花火を打ち上げる。阪神・佐藤輝明内野手(25)が11日、12日からの中日3連戦(バンテリン)、15日からの巨人3連戦(東京ド)へ向けて意気込み、風のないドーム球場での6連戦を大歓迎した。球場の恩恵を受けて本塁打を量産し、首位浮上へ向けて快音を響かせる。

 強い日差しに、風もなければ、あとは完璧に捉えるだけだ。7月に入り打撃好調の佐藤輝。「涼しいんで。楽ですね。しんどくないから、動きやすい」。これから始まる名古屋、東京でのドーム6連戦を大歓迎した。

 夏の訪れと共に状態は上がっている。今月は3日・広島戦(マツダ)で2本塁打を放つなど、8試合で4度の複数安打を記録。前日10日のヤクルト戦(甲子園)では二回の1打席目にワンバウンドで右翼フェンスに当たる二塁打を放つと、八回の4打席目では左翼フェンス手前まで大飛球を運んだ。本塁打と思わせる打球も増えてきている。

 柵越えまであと一歩というところで大きな壁となっていたのが甲子園特有の浜風だ。「風がなくなってほしいですね」と懇願するほど苦しめられてきた。だが、そんな難敵とはひとまずお別れになる。ここから6試合は風がないドームでの試合が続くだけに「それが一番うれしい」と満面に笑みを浮かべた。

 打撃の好調ぶりは打席で実感している。「(ボールは)見えているかなと思います。けど、見えすぎてね。ボールをストライクと言われたらどうしようもないですけど」。冗談も交えながら、際どいコースのボール球を見極めてストライクゾーンの球を的確にスイングすることを心がける。

 チームの勢いを加速させるためにもまずは12日・中日戦に勝ちたい。先発予定の高橋宏とは5月14日(豊橋)に対戦し、二塁打を放つなど3打数2安打、打率・667と結果を残した。「状態もどんどん上がっているだろうし。そんな簡単にはいかないと思う。集中していきたい」。以前のイメージにとらわれることなく、目の前の打席に全力を注ぐ考えだ。

 中日との3連戦を終えると、15日からは東京ドームで巨人との3連戦が待つ。球宴まで残り9試合。上位大混戦の中から抜け出すためにも貯金を積み上げたい。「とりあえずオールスターまで頑張りたい。(目標は)特にないですけど。一試合一試合頑張ります」と佐藤輝。通算、東京ドームでは甲子園(27本)、神宮(13本)に次ぐ7本塁打、広いバンテリンドームでも5本塁打を記録している。自身の本塁打が増えれば、必然と白星にも近づく。若き主砲のバットで首位奪回に導く。