パリ五輪サッカーに出場する男子U23(23歳以下)日本代表と女子日本代表の必勝祈願祭が9~10日、熊野本宮大社(和歌山県田辺市)、熊野速玉大社(新宮市)、熊野那智大社(那智勝浦町)、那智山青岸渡寺(同)であった。 必勝祈願祭は、3大社1寺…

 パリ五輪サッカーに出場する男子U23(23歳以下)日本代表と女子日本代表の必勝祈願祭が9~10日、熊野本宮大社(和歌山県田辺市)、熊野速玉大社(新宮市)、熊野那智大社(那智勝浦町)、那智山青岸渡寺(同)であった。

 必勝祈願祭は、3大社1寺と所在自治体でつくる熊野三山協議会の主催。日本サッカー協会(JFA)のシンボルマークの「八咫烏(やたがらす)」は、勝利に導く神のつかいといわれ、熊野三山にゆかりが深い。五輪やワールドカップ(W杯)の前にJFA役員が熊野三山を参拝するのが恒例となっている。

 那智勝浦町は日本サッカーの始祖、中村覚之助(1878~1906)の生誕地でもある。参拝後、取材に応じたJFAの佐々木則夫・女子委員長は「(12カ国で戦う)女子五輪は強豪ぞろいでW杯よりも過酷。八咫烏は心の支えで大きな戦いの時には、中村さんの故郷でもある熊野の力を借りるのが習慣になっている」と話した。

 ナショナルチームダイレクターの山本昌邦さんは「熊野三山を参拝することでエネルギーをもらえる気がする。頂点をめざす選手たちが、けがなく戦い、よい報告ができるように願った」と話した。(菊地洋行)