パリ五輪に出場するバスケットボール男子日本代表が10日、都内で会見を行った。同日本協会は8日に12人のメンバーを発表。“歴代最強”と称されるチームでエースを担う八村塁(レーカーズ)は、2大会連続の夢舞台へ向けて意気込みを語った。リザーブも…

 パリ五輪に出場するバスケットボール男子日本代表が10日、都内で会見を行った。同日本協会は8日に12人のメンバーを発表。“歴代最強”と称されるチームでエースを担う八村塁(レーカーズ)は、2大会連続の夢舞台へ向けて意気込みを語った。リザーブも発表され、川真田紘也(長崎)、佐々木隆成(三遠)の2人が選ばれた。

 エースの覚悟を持って五輪へ向かう。アカツキジャパンの赤いユニホームを着用した八村は、8番目に入場。前列の中心にどんと腰を下ろし、「2回目の五輪で楽しみ。日本代表でやれることを誇りに思う。NBAの経験をチームメート、日本のみなさんに見せられるように。プレーで引っ張っていけたら」と低く厚みのある声を響かせた。

 3年前の東京五輪。当時も“歴代最強”と呼ばれた布陣だったが、結果は3戦全敗。エースの元に多くの批判が届く中、再度五輪への出場を決めた理由は、渡辺雄らとの「もう一回五輪に行こう」との誓いがあったから。自身が欠場した昨夏のW杯で仲間たちが48年ぶりに自力で五輪切符をつかみ、夢舞台への道を切り開いてくれた。次は自分が役目を果たす番だ。八村は「東京は僕らとしてやりきった感がなかった。東京五輪の思いを含めてパリでは戦いたい」とリベンジを誓った。

 既に実戦形式の練習に参加し、NBAで鍛えた桁外れの能力を存分に発揮しているという。練習を見た東野智弥氏技術委員長は「東京五輪よりパフォーマンスが全然違う」と絶賛。「当たりも強いし、彼が入るとパスがうまくて、ボールが回る。ホーバスさんの英語もスッと入って、コミュニケーションで心配することもひとつもない」と、チームへの適応が順調であることを明かした。

 11日に出国し、19日にドイツ、21日にセルビアと強化試合を行い、実戦の中で八村とチームの融合を計っていく。「富永、河村とか若いメンバーも入った。上の年代としてチームを引っ張っていけたら」。不動のエースが、日本をベスト8に導く。