「ボクシング・WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦」(7日、両国国技館) WBA王者の井岡一翔(35)=志成=がIBF王者のフェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=との統一戦に判定0-3(112-116、111-117、…

 「ボクシング・WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦」(7日、両国国技館)

 WBA王者の井岡一翔(35)=志成=がIBF王者のフェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=との統一戦に判定0-3(112-116、111-117、108-120)で敗れ、2度目の防衛に失敗し、王座から陥落した。井岡はプロ通算成績は31勝(16KO)3敗1分けとなった。

 1回から16戦無敗のIBF王者マルティネスが果敢に強打で押し込んでいく展開。井岡も中盤から応戦し、激しい打ち合いの展開となった。2回も手数を繰り出すマルティネスが攻勢に出て押し気味に試合を進めた。

 3回も強打を浴びる苦しい展開が続き、井岡はボディから反撃を試みる。4回、5回と同様の展開が続き、6回は井岡がボディ攻撃で優勢になる場面も。しかし、その後もラウンド序盤に攻勢をかけて、終盤は足を使って交わすマルティネスの巧みさに手を焼き、突破口を見いだせない。その後も状況を好転させることはできず、最終ラウンドには“井岡コール”に背中を押されたが、そのまま押し切られた。試合終了後には観客席に向かって右腕を上げたが、判定は完敗だった。コールを聞くと、ぼう然と立ち尽くした井岡。タオルで顔を覆い、涙に暮れた。

 井岡は公式会見で今後について「やりたくても続けられるか分からない職業ですし、一戦一戦が大事な試合なので、次の試合(マルティネス戦)もとても大事な試合ですし、もしかしたら最後の試合になるかもしれないですし、やりたくてもやれないというのが人生だと思うので。なので、後々のことも大事ですけど、自分としてはこの年齢になって一戦一戦、大事な気持ちで戦っています」と語っていた。