カナダ代表としてパリ五輪出場を決めた柔道女子57キロ級の出口クリスタ(28)と52キロ級の出口ケリー(25)姉妹が6日、出身地の長野県塩尻市で行われた壮行会に出席した。東京五輪出場を逃した失意を乗り越え、初の切符をつかんだクリスタは世界ラ…

 カナダ代表としてパリ五輪出場を決めた柔道女子57キロ級の出口クリスタ(28)と52キロ級の出口ケリー(25)姉妹が6日、出身地の長野県塩尻市で行われた壮行会に出席した。東京五輪出場を逃した失意を乗り越え、初の切符をつかんだクリスタは世界ランク1位で大舞台に臨むが、「楽しんで自分らしい柔道をするために頑張りたい。カナダ代表といえど、ここが生まれた場所なので、塩尻にメダルを持って帰りたい」と決意を込めた。

 出口姉妹は長野・松商学園高から山梨学院大に進学。父の母国であるカナダ代表として活動することを選択し、五輪を目指してきた。

 クリスタは世界選手権を2度制し、最後の選考大会となった今年5月の世界選手権で準優勝したことで悲願の五輪切符を獲得。「東京五輪の夢をかなえることができず、柔道を続けるかどうか悩んだ時期もあったが、やっとこの座をつかむことができた」と感慨を込め、「(目標としては)金メダルを取ることが大前提だが、子どもたちの指標になれるようにメダルを取りに行く」と抱負を語った。

 ◆出口クリスタ(でぐち・くりすた)1995年10月29日、長野県塩尻市出身。カナダ人の父と、日本人の母の間に生まれた。3歳から地元の誠心館道場で柔道を始め、松商学園高1年時にインターハイを制覇。山梨学院大に進み、1年時から全日本学生優勝大会での団体4連覇に貢献した。大学3年時の17年からカナダ代表として活動し、世界選手権は19、23年に優勝。得意技は大外刈り、大内刈り。160センチ。