世界陸連は2日、パリ五輪代表資格に関わる最新の世界ランキングを更新した。男子100メートルで日本の残り2枠の五輪代表選考を巡っては、坂井隆一郎(26)=大阪ガス=が参加資格獲得圏内に入り、初の五輪代表が確実となった。これにより柳田大輝(2…

 世界陸連は2日、パリ五輪代表資格に関わる最新の世界ランキングを更新した。男子100メートルで日本の残り2枠の五輪代表選考を巡っては、坂井隆一郎(26)=大阪ガス=が参加資格獲得圏内に入り、初の五輪代表が確実となった。これにより柳田大輝(20)=東洋大=が落選見込み。東田旺洋(28)=関彰商事=も圏内を維持し、初の五輪を確実にした。日本陸連は近日中にリレーも含めた五輪代表を発表する。

 実質的な“最終選考会”だった日本選手権(6月27~30日、新潟)から3日がたち、五輪代表の行方が見えてきた。最新の世界ランクでは坂井、柳田、東田が参加資格獲得圏内の56位以内に入り、日本陸連が定める選考規定では圏内の選手の中から日本選手権の順位を優先して選ぶことから、日本選手権優勝の坂井と2位東田の五輪切符が確実となり、同3位の柳田が落選見込みとなった。

 五輪代表は各国最大3枚。日本選手権前には、既にサニブラウン・ハキーム(東レ)が内定していた。大会を終え、坂井が世界ランク56位以内がギリギリの点数だったことから、最後の枠は坂井か、柳田か、という微妙な状況だった。

 同大会の決勝では、1位と2位、2位と3位の差がわずか0秒0005。2位以内で代表が確実だった柳田は「正直受け止めきれない」と大号泣し、坂井も「どうなるかはわからない」と複雑な面持ちだった。悲願の金メダルを狙う男子400メートルリレーの4人には、100メートル代表3人が選出される予定で、残り1枠は条件を多く満たす柳田が有力とみられる。

 男子200メートルは飯塚翔太(ミズノ)が、日本短距離界では08年北京五輪の朝原宣治以来4大会連続の代表が確実に。女子三段跳びの森本麻里子(オリコ)、男子400メートルで日本記録を持つ佐藤拳太郎(富士通)、同走り高跳びの赤松諒一(西武プリンス)真野友博(九電工)、やり投げのディーン元気(ミズノ)らも圏内に入った。