「プロレス・新日本」(3日、後楽園ホール) G1クライマックス34(20日・エディオンアリーナ大阪開幕)のAブロックとBブロック、最後の出場権1枠ずつをかけたトーナメントの準決勝が各ブロック2試合ずつ行われ、Bブロックでは棚橋弘至がボルチ…

 「プロレス・新日本」(3日、後楽園ホール)

 G1クライマックス34(20日・エディオンアリーナ大阪開幕)のAブロックとBブロック、最後の出場権1枠ずつをかけたトーナメントの準決勝が各ブロック2試合ずつ行われ、Bブロックでは棚橋弘至がボルチン・オレッグに敗れて、自身の持つ最長連続出場記録が22年で途切れることになった。

 棚橋はともにNEVER無差別級6人タッグ王座を保持するボルチンを左脚攻めで封じにかかったが、ボルチンの怪力に大苦戦。最後はボルチンに飛びついたところを肩に担がれ6分50秒、カミカゼからのエビ固めで3カウントを聞いた。

 セコンドの肩を借りて退場した棚橋はバックステージでへたり込み、「夏…終わりました。マジか。すげえ逸材だと思うよ、ボルチン。クソ。G1、優勝する予定だったんだけど。そっか。そうだな。クソ」と息も絶え絶えにつぶやいたが、立ち上がると「明日から来年のG1の準備をしようか。俺が最速でスタート切るから」と、早すぎる立ち直りを見せた。

 Bブロックのもう1試合は、タイチが奮戦するTJPをジャンピングハイキック、ラリアット、トラースキックと攻め込み19分26秒、ブラックメフィストからの片エビ固めでフォール勝ち。

 タイチは「あれだけの歓声、聞こえてねえのか?若手の抜てきだ?若手だらけで会社が潤ってんならとっととそうなってんだろ昔から!オヤジはもういらねえっつうのか?後悔するぞこの野郎」と、会社の方針を真っ向から批判し、5日・東京武道館大会の決勝で対戦するボルチンに対し「次は若いのか?若手の抜てきに応えられて良かったじゃねえかよ、ヤングライオン。勢いはあるかもしれない、技も力も。だけど俺にかなうと思うなよ。おめえにはわかんないプロレスの技術こっちは20年以上も積んできてるんだよ。てめえはたかが1年2年。力と技と格闘技のセンスで勝てると思うなよ。プロレスを甘く見るなよ。おまえに初めての挫折を味わわせてやる。大の里になろうと思ってるのかもしれねえけど、そんなことベテランの現十両が阻止してやるよ」と通告した。

 Aブロックはまずカラム・ニューマンが決勝進出。KENTAの蹴りや竹刀攻撃に苦しむも、ジャンピングニー、ビッグブーツ、スワンダイブ式フットスタンプと攻め込み、オスカッターからの片エビ固めで14分38秒、フォール勝ちした。

 メインではYOSHI-HASHIと石井智宏がチョップ、エルボー、ラリアットなどで壮絶な意地の張り合いを展開し、場内を熱狂の渦にたたき込んだ。25分過ぎ、石井の垂直落下式ブレーンバスターを着地したYOSHI-HASHIがドラゴンスープレックス、ソバット連打、ハイキック、頂狩りとたたみ込み、26分1秒、カルマからの片エビ固めで最後の決勝進出者となった。

 長く熱い試合を制したYOSHI-HASHIは「今日で終わってもいいくらいの気持ちで行ったから。今日、俺の体は砕けなかった。ハートも砕けなかった。そして勝ちを収めることができた。こんなところで終わってたまるか。あと一つ、カラム・ニューマン、そう簡単にてめえに行かせるかこの野郎。必ず勝ってやる」と、本戦出場への執念を見せていた。

 5日・東京武道館大会で行われる決勝戦の組み合わせは、Aブロックがニューマン対YOSHI-HASHI、Bブロックがボルチン対タイチとなった。