◆明治安田生命J3リーグ 第19節 相模原0-0富山(29日、富山県総合運動公園陸上競技場) 6位のSC相模原は、0-0で5位のカターレ富山に引き分け、26日に就任したばかりのシュタルフ悠紀監督(39)の“初陣”を白星で飾ることは出来なかっ…

◆明治安田生命J3リーグ 第19節 相模原0-0富山(29日、富山県総合運動公園陸上競技場)

 6位のSC相模原は、0-0で5位のカターレ富山に引き分け、26日に就任したばかりのシュタルフ悠紀監督(39)の“初陣”を白星で飾ることは出来なかった。スコアレスドローに終わったが、試合は押し気味に進め、選手たちは最後まで気迫のプレーを見せつけた。ゴール裏のサポーター席には「シュタルフ悠紀監督と共にJ2へ」と書かれた横断幕が掲げられ、試合後の挨拶では、選手、シュタルフ監督を拍手でねぎらった。「横断幕まで出ていて、驚きました。今日は僕にとって開幕戦だったが、監督交代という難しい状況の中、選手、サポーター、スタッフが温かく迎えてくれました」と感謝の言葉を重ねた。

 チームには26日に合流したばかり。今まで一緒に戦った選手やスタッフは1人もいない状況の中、「私にとって、途中でチームを引き継ぐのは初めてのチャレンジ。何が正解なのか、コーチングスタッフとミーティングを重ね、意見をたくさん聞きました」と振り返る。クラブが掲げる「エナジーフットボール」に対しては「自分の言葉で解釈すると、走る、戦う、助け合うこと。この3つを徹底し、チームのベースになれば、失点も防げるし、チャンスも作れる」と話した。

 19-21年はYS横浜、22-23年は長野で指揮を執り、23年11月から24年6月までタイU-20代表監督を務めてきた。「久々の日本の試合でしたが、富山のサポーターも、いい雰囲気を作ってくれて楽しかった。サッカーの仕事が大好きなので、どこに行っても楽しいと感じます。今後はよりスピーディーに、魂が伝わるような圧倒的な熱量で、エナジーフットボールに磨きをかけていきたい」と新指揮官。J2昇格を目指し、新体制で新たなスタートを切る。(中田 康博)