「ヤクルト6-1阪神」(29日、神宮球場) 高津ヤクルトが連敗を「4」でストップ。右肘痛から神宮凱旋(がいせん)となった奥川が、995日ぶりの神宮勝利となった。 珍しく制球に苦しみながらも、奥川は粘り強く阪神打線を分断していった。二回には…

 「ヤクルト6-1阪神」(29日、神宮球場)

 高津ヤクルトが連敗を「4」でストップ。右肘痛から神宮凱旋(がいせん)となった奥川が、995日ぶりの神宮勝利となった。

 珍しく制球に苦しみながらも、奥川は粘り強く阪神打線を分断していった。二回には今季初の四球を出すなど、2四球とピンチを背負ったが無失点。三回も1死二塁と得点に走者を背負ったが、無失点にしのいだ。それでも五回だ。2死から2四死球でピンチを背負うと、中野に適時打を許した。だが、一、三塁と続くピンチで森下を二ゴロに打ち取って、拳を小さく握った。

 奥川は14日のオリックス戦(京セラ)で980日ぶりの復活勝利を挙げたばかり。この日も頼もしい野手陣の援護に恵まれて、苦しみながらも5回2安打1失点と粘った。

 奥川の神宮凱旋(がいせん)は右肘痛を発症した22年3月29日以来、823日ぶり。ひときわ大きな拍手でマウンドに上がると、「本拠地で投げたい」と願った場所でも復活勝利。神宮での白星は21年10月8日以来、995日ぶりでチームの5位タイ浮上へ大きな1勝となった。

 ゲームセットの瞬間、ベンチで手をたたきながら喜びをにじませた奥川。お立ち台では「どんな内容でもチームの勝利に貢献できるように。相手より1点でも少なくという思いでマウンドに上がりました」と語った。「本当に良い内容ではなかったですけど、序盤に大量援護もらって、ピンチでしたけど思い切っていけた」と振り返り、五回のピンチを切り抜けると「ほっとした」と明かした。

 「満員の神宮球場は初めての経験だったので、力をもらいました。ありがとうございます」とファンの声援に感謝した奥川。「次の試合もしっかり勝てるように頑張ります」と次戦を見据えた。