能登半島地震で大規模な液状化が発生した石川県内灘町で、総合公園のバスケットボールコートがリニューアルされ、26日に寄贈式があった。復興支援の一環で、地元企業の寄付やクラウドファンディングなどで費用をまかなったという。 披露されたコートは石…

 能登半島地震で大規模な液状化が発生した石川県内灘町で、総合公園のバスケットボールコートがリニューアルされ、26日に寄贈式があった。復興支援の一環で、地元企業の寄付やクラウドファンディングなどで費用をまかなったという。

 披露されたコートは石川らしい石畳や紅殻(べんがら)格子をモチーフに、青や金、オレンジが配色された鮮やかな仕上がり。式典には、パリ五輪の女子日本代表に内定した赤穂ひまわり選手=七尾市出身=らが出席し「身近な場所に(写真に)映えるコートができたので、たくさん使ってもらえたら」と話した。

 改修したのは、全国の公園やストリートでバスケの楽しさを広める活動をしている一般社団法人「ピックアッププレイグラウンド」(東京)。誰もが自由にプレーできる環境を増やそうと、47都道府県に特徴的なコートを作る計画を立てており、「復興のシンボルに」とプロジェクト第1号に内灘町を選んだという。

 秋葉直之代表理事は「デザイン性のあるコートを作ることでここでやってみたいという人が増えれば観光資源にもなる。それが、中長期的な復興支援につながる」と期待した。

 式には同法人の活動に賛同する人気漫画「スラムダンク」作者である井上雄彦さんが「このコートに集う一人ひとりの力で、日本バスケの景色を更に豊かにしていきましょう」などとコメントを寄せた。式を後援したスポーツ庁の室伏広治長官は「子どもたちがチームワークや努力の大切さを学び、大人たちも健康維持やストレス解消の場として活用されることを願っています」などとメッセージを贈った。(野村周平)