さらにスケールアップした「超・燃える闘魂アントニオ猪木展」が20日から、東京・京王百貨店新宿店(7階大催事場)ではじまり、“蒼い瞳のケンシロウ”こと、プロレスラー、総合格闘家のジョシュ・バーネット(46)が、デイビーボーイ・スミスJr.(3…

さらにスケールアップした「超・燃える闘魂アントニオ猪木展」が20日から、東京・京王百貨店新宿店(7階大催事場)ではじまり、“蒼い瞳のケンシロウ”こと、プロレスラー、総合格闘家のジョシュ・バーネット(46)が、デイビーボーイ・スミスJr.(38)、エリック・ハマー(56)とともに来場した。

「ブラッドスポーツ武士道」(22日、両国国技館)に参戦する3人は、人生の中でも強い影響を受けてきた猪木氏ゆえんのさまざまな展示物を前に笑顔が絶えなかった。

バーネットは「猪木さんと初めて会ったのは月寒グリーンドーム(現在は閉鎖)の控室。そこで猪木さんは人生とか、プロレスにおける精神について、すごくいろんなことを話してくれたよ」と振り返った。

さらにバーネットは「猪木さんがそういったことを自分に話してくれることによって、猪木さんが自分を“弟子”として認めてくれたのかなって。そこからはプロレスラー、格闘家の一番の手本として猪木さんを見るようになった。彼から学んだことのすべてをこのブラッドスポーツに反映していこうと思ってるんだ」.「ブラッドスポーツ武士道」にも根底に闘魂イズムがあると説明した。

また14~15年にIGFに参戦した経験をもつハマーは「初めて日本に来た時に猪木さんとバーで一緒になる機会があって。行ったら猪木さんが葉巻をくゆらせて、ウイスキーを飲んで待っていたんだ。隣に座って2時間ぐらい、プロレスの哲学とか、精神について話をしてくれた」と語った。

続けて「そしたら急に立ち上がって『お前はいいフェイスロックを持っているが、これにはかなわないだろ!』と言い始めて、フェイスロックを一晩中かけられた(笑い)。当時70歳ぐらいだったのに、たぶんあれで鼻を折られたと思う。一晩中そういった技をかけ続けてきたっていう良い思い出があるよ。本当にプロレスについて、そして彼のすべてを学んだ気がする」と笑顔で振り返った。

新日本プロレスにも参戦経験のあるスミスJr.は猪木氏から学んだことについて「猪木さんにはプロレスの殿堂入り表彰式の時に1度お会いしたことがある。そこでプロレスの哲学、精神をいろいろお話ししていただいて、心を震わせるようなことっていうのは、本当に大事なんだなって思ったよ。今では簡単にインターネットで情報が得られるけど、そういうものより、実際に本を読んで感じたことや、プロレスだって同じ。ファンの心を震わせられるような、量より質の部分を大事にしていきたい」と話した。

現無差別級パンクラス王者でもあるバーネットは、ブラッドスポーツ武士道で、現IWGP世界ヘビー級王者ジョン・モクスリーと戦う。キング・オブ・パンクラシストとIWGP王者の対戦はブラッドスポーツのリングでしかありえない異次元の闘いだ。

バーネットは「モクスリーとは第6回大会以来の再戦だ。あの時は頭部を踏みつけて自分が勝利した。今回もまた同じことになると思う」と勝利宣言した上で「本当に団体の垣根を越えて、最強の選手同士が戦える場を作るために、このブラットスポーツがあるんだ」と力説。そこには間違いなく猪木氏の考え方が強く現れていた。【千葉修宏】