「KNOCK OUTカーニバル2024スーパーバウト“BLAZE”」(6月23日、代々木第2体育館)で、KNOCK OUT特別ルール(※パンチのみ、-73キロ契約3分3R)で“愛弟子”鈴木千裕(25=クロスポイント吉祥寺)と拳を交える五味隆…

「KNOCK OUTカーニバル2024スーパーバウト“BLAZE”」(6月23日、代々木第2体育館)で、KNOCK OUT特別ルール(※パンチのみ、-73キロ契約3分3R)で“愛弟子”鈴木千裕(25=クロスポイント吉祥寺)と拳を交える五味隆典(45=東林間ラスカルジム)が19日、練習を公開し、メディアに対応した。

-鈴木選手が五味選手との試合で負傷して、RIZINのパッキャオ戦がなくなったら、五味選手がパッキャオの相手として名乗り出る?

五味 そうですね、話が来ればね。ただ、俺もパッキャオ選手をずっと尊敬してるし。これはちょっと語弊があったら困るんだけど、アジア人への偏見だったり、劣等感だったり、そういったものをなくしたぐらいのヒーローだよね。あのファイティングスピリッツが好きなんですよ。それでね、もしね俺がパッキャオ選手と手を合わせるチャンスが来たとしたら、申し訳ないけど、1分でお願いします。うん、それぐらいしか無理(笑い)。あのね、45歳でダンプカーの前に180キロ出してるダンプカーの前に、いきなり飛び込むことは俺はできない。1分かパッキャオ選手が20オンスぐらい(のグローブ)で、俺がヘッドギアして。でね、現実的なこと言うとね、この試合(鈴木戦)の次の目標としては、やっぱメイウェザー選手と拳を合わせた朝倉(未来)選手ね。うん、そういった選手とはボクシングマッチはやってみたいと思ってますね。朝倉選手もね、今度の試合、負けたらお互い引退だとか言ってるしね。実は俺、昔、朝倉選手との試合のオファーがあったんですよ。だけど、ちょっと旅行の予定があったから、タイミングが合わなくて断っちゃったんですよ。まあストライカーとして、引退なんてね、ちょっと寂しいことだから。だから現役のチャンピオンを45のおじさんが倒せば、黙ってらんないでしょう。それも1つのモチベーションではある。

-パッキャオ戦を受けた鈴木選手には、そんなに怒りはない?

五味 もちろん、現役チャンピオンでそういったチャンスがあればね、逃げたくないじゃん、誰だって。だから、そういうふうに言ってしまうのはわかる。逃げないよってね。ただ、こっち(五味対鈴木戦)のプロモーションはどうすんの? って、そう思うだけ。鈴木選手について言ったら、例えば急にね(対戦についての会見を自分が欠席した時に)「プロじゃねえよ」とかね。じゃあプロって何? って思うしね。オファー? ファイトマネー? バリバリの若いボクシングの世界チャンピオンだって平気で計量オーバーするじゃん。じゃあそれはプロなの? っても思うしね。じゃあステロイドやってんのもプロなの? どうなの? ってなるしね。俺はまあ計量オーバーもせず、ステロイドもやってないよ。その中で45までねやってるから、どうですかね? 何がプロか。難しいよ、プロ論。

-プロ意識があるからこそ、3週間前から+1キロっていうのをキープしている

五味 ベストコンディションでお客さんの前に出る、計量オーバーしない、そういうことですよ。たった1つのルール。(今回は)ちょっと落としすぎぐらい。食べないと。調子がいいんですよ。調子が良くて(体重が)落ちてっちゃう。そんなにだから、今週急いでサウナ行くとか、そういうのは一切ない。もう明日軽量っていうのを何度も繰り返してるから。喉も渇かないし、食事も取ってますね。

-「リングの上で手ほどきしてやる」っておっしゃってましたが、何を鈴木選手に教えてあげようと

五味 ボクシング。ボクシングと、そうね、ここまで試合一本で生きてきた人間の根性というかね。そういうのを。それは俺だってできることならね、もう1回なんかのスポーツ選手になるなら、ドジャースに入りたいよ(笑い)。それかボクシング一本でいってね、井上(尚弥)選手のようになりたいよ。大谷(翔平)選手のようになりたいよ。もう1回生まれ変わることができるならね。ただ、もう俺はこのまま来ちゃったから。ボクシングもそうだし、格闘技一本できた人間のそういうのを見せようとは思ってますよ。俺もね、一生食っていける金が残ってりゃね、ドッグカフェでも開きたいと思ってるし。ドッグランでも開きたいと思ってるし。どっか田舎の方で別荘でも買ってね。そういう暮らしがしたいよ。引退できるならしたいよ。居酒屋やったりね、って思うんだけど、やっぱり格闘技の方がいいやと思っちゃうんですよ。俺はね、もうここまで来ればねリングの上で死ねれば本望じゃない。あ、でもね、いつ死んでもよくねえんだ俺。やっぱわんちゃんたちの面倒を最後まで見なきゃいけないから、それだけが生きるモチベーション、今。うん、そんな無責任なことできないんだ。試合の翌日には散歩に行ってあげなきゃいけないから。これ(試合用のパンツに愛犬の名前)ララ、ゴンタ入ってますから。本当はプードルをプリントしたかったんだけど、そこまでやるとちょっとどうかなと思って。

-五味選手のファンはたくさんいて、今回の試合に「火の玉ボーイ」としてPRIDEで連勝してた頃の五味選手をもう1度見たいという期待をしてるファンもいっぱいいると思うんですけども、最後にファンに向けてメッセージを

五味 もちろん体重はバッチリだし、練習量も、その時より多いぐらい。あとはね、もうあとは細胞の問題でね。体の。その年代の人たちが俺の体とか試合とか動きを見てがっかりすることはないと思う。というつもりで俺はリングに上がりますし、そういう人たちも何かやり残したことがあるなら、もう1回、自分たちもやってみようと思ってほしいしね。40代、50代ね。火の玉ね、火の玉。「ひとだまボーイ」になんないようにしないとね。「火だるま」にはだいぶなったから。次はひとだまになっちゃうからね。