<イースタン・リーグ:日本ハム9-2オイシックス>◇19日◇鎌スタ出場機会確保のため2軍調整中の日本ハム伏見寅威捕手(34)が19日、イースタン・リーグのオイシックス戦(鎌ケ谷)で、左翼への2ランを含む3打数2安打、2打点と存在感を示した。…

<イースタン・リーグ:日本ハム9-2オイシックス>◇19日◇鎌スタ

出場機会確保のため2軍調整中の日本ハム伏見寅威捕手(34)が19日、イースタン・リーグのオイシックス戦(鎌ケ谷)で、左翼への2ランを含む3打数2安打、2打点と存在感を示した。今季は主に山崎との「さちとら」コンビで出場も、1軍18試合の出場にとどまっていた。新庄剛志監督(52)は28日の昇格をすでに明言。限られた調整期間の中で、指揮官からの“宿題”と向き合う。

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試合前から、鎌ケ谷には若手選手と汗を流す伏見の声が響いた。「2番捕手」で出場。第2打席で右越え二塁打を放つと、4回1死三塁で左腕牧野の内角直球を強振。打球は左翼後方の防球ネットに突き刺さる2ランとなった。28日の1軍再昇格が決まっているとはいえ、「結果が出るに越したことはない」と冷静だった。

夏場の活躍を期待する新庄監督からは、2つの“宿題”が課された。「打撃感覚をつかむこと」と「2軍投手陣のテンポを良くすること」。伏見は「そういう風に思ってくれてるなら、いい状態で(再昇格を)という風に思います」。打席数は20~25打席を想定。この日の先発は1軍経験豊富な上原だったが、「捕ったらすぐ返して、サインを出す。ピッチャーが投げたい球を一発で出してあげた方がテンポもよくなる。ピッチャーをよく知るというか」。シーズン中盤から終盤戦を見据え、自身の状態を上げるとともに、投手陣を底上げする。

1軍を離れた18日の阪神戦、チームは延長11回に田宮が矢沢の投球を後ろにそらし(記録は暴投)、サヨナラ負け。若いバッテリーの痛恨ミスにも、「ああやって失敗していろいろ覚えていくと思う。僕もたくさん失敗して今なので」と言葉を選び、思いやった。

2軍で普段関わりの薄い若い選手たちと過ごす日々は期間限定。「こういう時じゃないとしゃべれない」。グラウンドでは積極的に言葉を交わし、試合後には室内練習場で黙々とバットを振った。【黒須亮】