<高校野球埼玉大会・組み合わせ抽選会>◇18日◇さいたま市・ソニックシティ第106回全国高校野球選手権埼玉大会(7月11日開幕)の組み合わせ抽選会が18日、さいたま市内で行われた。Aシードの昌平は、初戦で八潮南と対戦。山根大翔外野手(3年)…

<高校野球埼玉大会・組み合わせ抽選会>◇18日◇さいたま市・ソニックシティ

第106回全国高校野球選手権埼玉大会(7月11日開幕)の組み合わせ抽選会が18日、さいたま市内で行われた。

Aシードの昌平は、初戦で八潮南と対戦。山根大翔外野手(3年)と桜井ユウヤ内野手(2年)の計49発コンビが、同校を春夏通じて初の甲子園へ導く。また、東西東京大会の組み合わせの時間と会場が発表された。三重、兵庫でも抽選会が行われた。

   ◇   ◇   ◇

昌平の計49発コンビが意識している「数字」がある。山根が23、桜井が26。春季大会までは両者23だった「高校通算本塁打数」は、大会を終えると後輩の桜井が3本先を行った。お互いに数字を競い合うことで、高め合ってきた。桜井は「これまでは山根さんに『まだまだだな』と言われてきたが、最近は何も言ってこなくなりましたね」と笑う。

本塁打数を競う間柄ながら、助言を受けることは多い。理論派で研究熱心な1学年先輩は、大リーガーの打撃映像を見ながらバットを構える位置や軸足の使い方などを日々研究する。桜井が助言を求めると、その理論を言語化して惜しみなく伝えてくれる。桜井が「山根さんがいるから結果が出せている。兄みたいです」と言えば、山根も「ユウヤは勝負強くて頼れる。良い打者です」と一目置く。学年は違えど絆は深い。

初の甲子園出場の前に立ちはだかる、王者・花咲徳栄の壁は分厚く、高い。昨秋に今春と県決勝で敗れ、2季連続で準優勝に甘んじた。山根は「長打力は自分たちの方があったが、打席での確実性や判断力は相手の方が上回っていた」と分析。「夏は打ち勝たないと甲子園には行けない。相手よりも多く点数を取れるようにしたい」と闘志を燃やし、桜井も「この1年間自分がやりやすい環境をつくってくれた。3年生が大好きなので、甲子園初出場は今年決めたい」と覚悟を決めた。2人が数字を積み重ねながら、聖地へと続く階段を上がっていく。【野見山拓樹】