キックボクシング「GLORY93」(7月20日=日本時間21日、オランダ・ロッテルダム)で、GLORY世界フェザー級王者のペッチことペットパノムルン・キャットムーカオ(29=タイ)に挑戦するISKA世界ライトウエルター級王者・原口健飛(26…

キックボクシング「GLORY93」(7月20日=日本時間21日、オランダ・ロッテルダム)で、GLORY世界フェザー級王者のペッチことペットパノムルン・キャットムーカオ(29=タイ)に挑戦するISKA世界ライトウエルター級王者・原口健飛(26=FASCINATE FIGHT TEAM)が18日、都内のRISE本部でメディアに対応した。

過去2戦2敗のペッチに対し、三度目の正直を狙う原口は「今回は前回の試合とはまったく違うファイトスタイルで。前回やったことを一切しないくらいの感じでいこうと思ってるんで。3回目やけど、前回、前々回と違う自分を見せる。もう“ボコボコ作戦”っすよ。とにかく殴り続ける。これだけっすね」と必勝法に言及した。

原口は前回ペッチと闘った22年8月以降、セルゲイ・アダムチャック、ジェレミー・モンテーリョ、アンバー・ボイナザロフ、エイブラハム・ヴィダレスと強豪を立て続けに撃破し、ペッチとの3度目の大舞台にたどり着いた。「全員、強敵やったから、そん時、そん時で集中してたんで(2年は)意外に早かったですね。アダムチャック、アンバー、ヴィダレスと、ペッチが倒してない選手とやって。そこしか比較できないんで、自分の中で。そいつら3人を倒せば(ペッチまで)たどり着けるかなと思ってたんで。そのためだけにやってきました」と振り返った。

今回はペッチとの過去2試合と違い、オランダでの王座挑戦。しかも原口は旅行等も含めて初めての海外だという。それでも「ロッテルダムの方が良いでしょ。日本でやるより全然こっちの方がオレはいける気がしますね。海外に行ったこと? 1回もないです。何も知らん方がいけると思うし、アホになった方がいいかなって」と豪快に笑い飛ばした。

原口は15日に行われた「RISEワールドシリーズ2024大阪大会」でもリング上でGLORYのベルトへの挑戦を報告。自らのことを「日本の総大将」と表現した。この日、原口はその真意について「今のキックボクシング界で僕が1番はじめにペッチと闘わせてもらって、負けているんです。その後に武尊くんだったり、野杁(正明)くんとか、海人くんとか強い選手が(海外の強豪に)負けちゃってるし。僕が一足先に強い人を実感してるんで、人より経験もあるし、自分しかいないのかなと。だから勝手に“総大将”と言わせてもらって」と日本を背負う覚悟について説明した。

原口は「(彼らの)気持ちは分かるっすね。僕も負けてるからね。日本でやっても負けてるし。負けてるんで『オレなら勝てる』って発言は、軽はずみにできない。だからこそ今回は日本のためにも勝ちたいって思いがめちゃくちゃあるんで」と言葉に力を込めた。

原口は「ワールドシリーズ大阪大会」のメインイベント、RISEスーパーフライ級王座戦で王者・大崎一貴が挑戦者・政所仁とバチバチに打ち合って防衛を果たした試合を解説。その時、「オレもこんな試合がしたい」とつぶやいた。「殴り合うっていいっすよね。ペッチは殴らせてくれないじゃないですか、組んでくるし。だからうらやましいなと。(次の試合では)組まれることは間違いないんで、組まれながらも殴れるように今(練習)してるんすね」と首相撲で優位に立つペッチを、それでもボコボコに殴り飛ばすと意気込んだ。

原口は「2年ぶりの再々戦。オレは正直、最後だと思ってるんで。GLORYのベルトをここに持ってこられるように頑張るんで、(日本時間では)朝早いけど、皆さん応援よろしくお願いします」とファンに呼びかけた。【千葉修宏】