死球を受け、苦悶の表情を浮かべるベッツ。(C)Getty Images 現地時間6月16日に行われたロイヤルズ戦。ドジャースナインと球場のファンが騒然とするアクシデントが起きたのは7回だった。 二死一塁で打席に立ったムーキー・ベッツ…

死球を受け、苦悶の表情を浮かべるベッツ。(C)Getty Images

 現地時間6月16日に行われたロイヤルズ戦。ドジャースナインと球場のファンが騒然とするアクシデントが起きたのは7回だった。

 二死一塁で打席に立ったムーキー・ベッツは、ロイヤルズ2番手のダン・アルタビーラと対峙。カウント1-2から投じられた97.9マイル(157.5キロ)の4シームは鋭く伸び、踏み込んだ背番号50の左手首を直撃。その場にうずくまり、苦悶の表情を浮かべたベッツはそのまま退場。試合後に球団から「左手首骨折」と公表された。

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 MVP候補でもあった男の離脱は、球界でもトピックとなった一大事となった。ゆえに“チームの顔”と言えるスターの長期離脱決定を受け、主にドジャース・ファンからアルタビーラにネット上で批判が集中した。愛娘への感謝を綴った右腕のXの投稿には「最悪な投球だった」「意図的だ」「史上最悪の父親」といった目に余る誹謗中傷が乱立した。

 無論、故意にアクシデントが起きたというわけではない。それは「良いスライダーを投げる投手の球から逃げるわけにはいかないから立ち向かった」というベッツのコメントからも明らかである。

 アルタビーラもキッパリと釈明する。MLB公式サイトのロイヤルズ番を務めるアン・ロジャース記者は、自身のXで“渦中の身”となった31歳が「利き腕の側にすっぽ抜けてしまった。全くもって故意ではないよ」と明かしたことを紹介している。

 ロイヤルズの首脳陣も“不可抗力”を訴える。マット・クアトラーロ監督は、地元スポーツ専門局『Bally Sports Kansas City』の取材で「明らかに彼は意図的ではなかった……。非常に残念だ。とても心苦しいよ」と告白。「誰もあんな場面は見たくはないんだ。特にムーキーのような選手がああなるのをね。私は彼のプロフェッショナルな姿勢と、球界での存在意義に対して誰もが尊敬の念を抱いている」とベッツを慮っている。

 全力を尽くした中でのアクシデントだった。おそらく双方とも誹謗中傷を含んだグラウンド外へのハレーション拡大は望んでいない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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