夏に挑む46チーム、対戦4ブロックの展望　長崎大会7月13日開幕

　第106回全国高校野球選手権長崎大会（長崎県高校野球連盟、朝日新聞社主催）の組み合わせ抽選会が14日、大村市の市体育文化センター（シーハットおおむら）であり、連合5チームを含む46チーム（55校）の対戦相手が決まった。開会式は7月13日午後2時から長崎市の県営野球場であり、その後、佐世保商・佐世保西・平戸の連合チームと上五島の開幕試合から熱戦が始まる。

　シード8校は昨秋と今春の県大会、NHK杯の結果をもとにポイント制で決まり、シードは長崎日大、海星、創成館、瓊浦、九州文化学園、鎮西学院、大崎、長崎総大付となった。シード校以外の各校の主将がくじを引いていった。

　開会式直後の開幕試合は佐世保商・佐世保西・平戸の連合チームと上五島に決まった。連合の栗山聖悠（きよひさ）主将は「自分たちのペースに試合を持っていって、県大会を盛り上げられる戦いにしたい」。上五島の入江翔主将は「自分たちが夏の大会の雰囲気を作ることができる。注目を浴びる状況でどれだけ実力を出せるか楽しみ」と話した。

　連合チームは5チームが出場。最多の5校で構成する諫早東・国見・島原翔南・口加・諫早商は週に1回程度集まり、全体練習をしている。酒井叶迅（とき）主将は「僕たちは連合チームだけど、仲の良さには自信がある。団結して先制点を取って試合の流れを有利にしたい」と意気込みを語った。

　県高野連の藤本利治理事長は低反発バットを使う初めての大会になることに注目している。「守り方、攻め方、各チームが工夫してくると思う。どのように表れるか楽しみ」と期待。「投手優位の状況だが、点が取りにくいという状況の中で守備の乱れは重く響く。接戦が増えるのではないか」と話している。（天野光一）

■■Ａブロック

　投手力がある長崎日大が最有力。西尾海純ら有力な3人の投手がおり、他チームの脅威となりそうだ。壱岐商と佐世保高専は秋の九州地区高校野球県大会には連合チームとして出場していた。単独チームとして、どのような戦いを見せるか、みどころになる。

■■Ｂブロック

　瓊浦が昨秋から各大会で好成績を収め、安定感がある。矢野龍之に続き、ほかの投手も台頭している。プロ野球の巨人などで活躍した香田勲男監督が率いる九州文化学園も安定した力を発揮している。壱岐、清峰、長崎南山、小浜も好投手を擁し、上位を狙う。

■■Ｃブロック

　昨夏の甲子園に出場した創成館の打撃が好調だ。春以降の大会で好成績を収めており、優勝も狙える。大村工はシード並みの力がある。長崎商は最高球速146キロの野原英主を擁しており有力。ほかに波佐見と鎮西学院も実力があり上位に進出する可能性がある。

■■Ｄブロック

　秋、春、NHK杯と長崎日大と優勝を争った海星がリード。加茂恵ら140キロ台の投手を3人擁しており、安定している。大崎は伝統的に守りがうまいチームを仕上げているが、攻撃力もアップしてきている。3年生が少ない5校の連合チームの戦いも見どころ。

■■選手宣誓は瓊浦の川元紡主将

　39人の主将が立候補した選手宣誓は、瓊浦の川元紡（つむぐ）主将(3年)に決まった。「まさか選ばれるとは」とはにかみながら、「大会を熱く盛り上げる宣誓をしたい」と意気込んだ。

　「宣誓者」の紙が入った封筒を引き当て、開けたときに驚いて笑ってしまい、周囲から「当たりが来たな」と声をかけられた。

　宣誓の言葉は「たくさんの方に支えられて野球をやってこれた感謝の気持ちを込めながら、チームメートと相談して言葉を考えたい」。佐賀県伊万里市出身で寮生活を送っており、「親を甲子園に連れていきたい」と活躍を誓う。（榧場勇太）

■子ども始球式　参加者募集

　長崎県高校野球連盟と朝日新聞長崎総局は、7月13日に開幕する第106回全国高校野球選手権長崎大会の期間中、計13試合で「子ども始球式」をします。土・日・祝日と夏休み期間中（7月20日～）の第1試合の開始前に、マウンドに立つ小学生を募集します。

　県内在住の小学生なら性別、経験は問いません。服装は自由。グラブがなければ主催者がお貸しします。記念に試合用のボールをプレゼントします。

　子ども始球式があるのは、14、15日が県営野球場（長崎市）、諫早市第1野球場、佐世保市総合グラウンド野球場の3会場。20、21日は県営と佐世保。23、24、26日は県営。雨天の場合は原則中止。試合日程の順延に伴い、実施日を振り替える場合もあります。

　QRコードの応募フォームから6月30日まで受け付けます。応募多数の場合は抽選とし、7月4日までに当選者の引率者にお知らせします。問い合わせは子ども始球式係（平日午前11時半～午後5時、095・822・1231）へ。