阪神タイガースの親会社の阪急阪神ホールディングスの第186回定時株主総会が14日、大阪市北区の梅田芸術劇場で開かれた。阪神ファンの株主から猛虎愛あふれた質問、熱い提案が飛び交う初夏の風物詩。今年は、昨年の宝塚歌劇団員急死問題についての厳しい…

阪神タイガースの親会社の阪急阪神ホールディングスの第186回定時株主総会が14日、大阪市北区の梅田芸術劇場で開かれた。阪神ファンの株主から猛虎愛あふれた質問、熱い提案が飛び交う初夏の風物詩。今年は、昨年の宝塚歌劇団員急死問題についての厳しい質問が相次ぎ、球団関連の質問は減少傾向だった。

質疑応答で話した15人のうち、球団関連の質問をしたのは2人。虎党の男性は「外国人をなぜ、今年取らなかったのか。ノイジー、ミエセスはいるけど、去年ダメだったのに、なぜまた使っているか不思議」とチクリ。谷本修取締役オーナー代行は「年齢も若いし可能性を秘めている。期待いただけたら」と回答した。

今年から掲出されたマウンド広告については「グラウンドまで汚染されてしまったかという言い方は適切ではないと思うけど、聖地ということを表に出すならグラウンドには控えていただきたい」と意見が出た。谷本取締役オーナー代行は、経営環境が厳しかったコロナ禍の影響を持ち出し、増収策の一手だと強調。また、事前に寄せられた「チケットの高値での転売行為への対策」については「取り締まりを強化し厳しく対処する」と回答した。

2時間10分の株主総会は、虎党の沈黙の時間が長い異例の形で終わった。【中野椋】

<阪神株主総会アラカルト>

▼上機嫌 03年、首位を独走する中で行われ株主からは「優勝間違いなし。株価も上がるのでは」と景気のいい言葉が相次いだ。

▼不良債権? 12年は外部から補強した城島、小林宏について「給料は高いのに不良債権を抱えているだけ」と手厳しい言葉。

▼車両の色に不満 17年、ある株主が阪神電鉄の車両にオレンジ色が使われていることに「あの球団(巨人)の色は変えることはできないか」と質問。

▼回転ずし? 19年、ドラフト戦略に触れた株主が「回転ずしなら大トロやウニの皿があるのに、タコやイカの皿から取っている」と珍意見。

▼大コケ批判 22年は開幕から9連敗など歴史的大コケ。同年限りでの退任を表明した矢野監督に、ある株主は「あんな自分勝手な人おらん」と批判。

▼称賛 23年は首位を走り「わが阪神タイガースの監督に岡田さんを招へいいただき、心より御礼申し上げます」という感謝の言葉が飛んだ。