「宮島チャンピオンカップ・G1」(14日、宮島) 1号艇で人気を背負った深谷知博(36)=静岡・103期・A1=が華麗な逃げでシリーズを制圧。20年2月浜名湖周年以来となるG1は3回目の優勝を勝ち取った。昨年末の住之江SG・グランプリシリ…

 「宮島チャンピオンカップ・G1」(14日、宮島)

 1号艇で人気を背負った深谷知博(36)=静岡・103期・A1=が華麗な逃げでシリーズを制圧。20年2月浜名湖周年以来となるG1は3回目の優勝を勝ち取った。昨年末の住之江SG・グランプリシリーズ以来で今年は初、通算ではSG3回を含め44回目のV。まくり差しで挑んだ山口剛(広島)は2着、3着に片岡雅裕(香川)が続き1番人気で決着した。

 スタンドを埋め尽くしたファンの大歓声と拍手に包まれ、深谷がG1戦3回目のVゴールを駆け抜けた。ホームは向かい風4メートル。コンマ09のSを踏み込み1Mを先制。全速差しで内懐に切り込んだ山口を寄せ付けず、最後も堂々と逃げ切った。

 今節手にした29号機は前節最終日に転覆。「それもあってか、前検は数字の感じはなくて普通。地元の大上(卓人)君に冬場はエース級だったと聞いて、早めに整備をした」と初日に連勝。流れをつかみ、予選トップ。準優、優勝戦でイン快勝の王道でVをつかんだ。

 23年はグランプリに出場したが、決定戦ではなくシリーズで優勝。24年に入るとリズムに乗れず苦しんだ。「ケガでクラシックにも出場できず、縮こまっている自分がいた。前節の住之江周年で優出して気持ちが楽になり、今回の優勝につながった」と自分の走りを取り戻した。「グランプリに出るためにはG1を取らないと一発勝負になってしまう。今回は賞金の上積みを狙っていた」と賞金ランク24位に浮上。深谷の進撃はここから始まる。