スポーツの男女平等の機運が高まり、7月に開幕するパリ五輪ではアーティスティックスイミング(AS)に男子の出場が初めて認められた。ただ、最も期待されてたAS界のレジェンド、米国代表のビル・メイ選手(45)が代表から外れ、今大会での「ウォータ…

 スポーツの男女平等の機運が高まり、7月に開幕するパリ五輪ではアーティスティックスイミング(AS)に男子の出場が初めて認められた。ただ、最も期待されてたAS界のレジェンド、米国代表のビル・メイ選手(45)が代表から外れ、今大会での「ウォーターボーイズ」の実現はかなわなかった。

 ASは1984年のロサンゼルス五輪で「シンクロナイズド・スイミング」として採用された。以来、新体操と同様、2021年の東京大会まで10大会連続で女子種目しかなかった。

 一方で、国際オリンピック委員会(IOC)が14年に男女混合の団体種目の採用を推奨。男女の比率は次第に半々に近づき、パリ大会で初めて同数となる見込みだ。

 ASでは、15年の世界水泳選手権で男女のペアで出場する混合デュエット種目が新設された。出場が認められた数少ない国際大会や米国内で圧倒的な存在感を見せ、04年に引退していたメイ選手はこれを機に復帰。男女のデュエットで金メダルを獲得した。その後、男子選手が台頭し、日本でも佐藤陽太郎選手(19)が代表入りするなど23年の世界水泳選手権での参加登録は22人に上った。