トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。今回は三大栄養素の一つ『脂質』についてです。【関連記事】ゴルファーのための食事学「ゴルフの後、これだけは食べちゃダメ!」ダイエットや減量を行う方にとって、何かと敵になり易い『油…

 トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

今回は三大栄養素の一つ『脂質』についてです。

【関連記事】ゴルファーのための食事学「ゴルフの後、これだけは食べちゃダメ!」

ダイエットや減量を行う方にとって、何かと敵になり易い『油』。

・太り易い
・身体に悪い

ゴルファーの皆さんも、この様なイメージを持っていませんか?
ですが脂質は、ゴルファーにとって欠かせない栄養素の一つです!

『脂質』とは?

脂質は、炭水化物やたんぱく質と共に三大栄養素の一つとして、身体のエネルギー源となります。そのエネルギー量は1g当たり9kcalと、他の栄養素より多いことが特徴です(糖質やたんぱく質は4kcal)。脂質は体内で細胞膜やホルモンの材料になると共に、身体にとって効率の良い『エネルギー源』となります!

ゴルファーにとってのエネルギー源!

ゴルフをする上でのエネルギー源と言えば糖質(グリコーゲン)が思い浮かぶ方が多いでしょう。しかし、身体が蓄えられるグリコーゲン量は2000kcal程度です。ゴルフをする上で一気に2000kcalを使うことは考えにくいですが、連日のトレーニングやラウンドなど、積み重ねによってグリコーゲンは消費されます。一方、脂質は身体に体脂肪として多く蓄えることができます。体重70kg、体脂肪率20%であれば、14kgの脂肪が身体に蓄えられています。エネルギー換算するとなんと12万6000kcal ものエネルギーです。これを使わない手はありません!

また裏を返すと、体脂肪を減らすには、グリコーゲンの消費量を超える摂取カロリー制限か運動量が必要であることが分かります。体脂肪が多いことは、スイング時の身体の動かしにくさや、18H回る持久力に関わります。体型管理を行う上で、筋肉と脂肪の比率を考慮することが重要です!

適正な摂取量!

日本人の食事摂取基準2020では、男女共に脂質の摂取エネルギー比率を目標値20~30%と示しています。

脂質=食事中の『油』です。調味料としてのサラダ油やバター、メインとなる肉類や魚類、牛乳などの飲み物、野菜ではアボカドなど、目に見えない所にも脂質は隠れています。健康な身体作りを行う上で、ゴルフのパフォーマンスを維持する上で、揚げ物や菓子類等の質の悪い油で脂質を補うのではなく、魚やアボカドなどの良質な油を摂取できると良いですね。

ゴルファーのポイント!

ゴルファーにとって、脂質の摂取がポイントとなるのはラウンド前・ラウンド中です。脂質は消化に時間がかかることから、消化器官である胃や腸の中に大量の脂質がある状態では、良いパフォーマンスを発揮することは難しいと言えます。炭水化物について解説をした際にも記述させていただきましたが、脂質の摂取はラウンド後がおすすめです。ラウンド前の栄養補給は、糖質を中心に行いましょう!

それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。

引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!


[文:トータルゴルフフィットネス – ゴルファーのための会員制フィットネスクラブ]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。