来年9月に東京で開かれる陸上の世界選手権に出場するジャマイカ代表の選手団が、鳥取市で10年ぶりに事前キャンプを行うことになった。世界トップクラスの選手と県民が交流する機会も設けられる。 ジャマイカ陸上競技連盟のガース・ゲイル会長らが来日し…
来年9月に東京で開かれる陸上の世界選手権に出場するジャマイカ代表の選手団が、鳥取市で10年ぶりに事前キャンプを行うことになった。世界トップクラスの選手と県民が交流する機会も設けられる。
ジャマイカ陸上競技連盟のガース・ゲイル会長らが来日し、5月30日に平井伸治・鳥取県知事や深沢義彦市長らとキャンプ実施に関する協定を結んだ。事前キャンプには約80人の選手とコーチ、スタッフらが参加予定で、会長は「鳥取の若い選手たちと交流し、知識や経験を共有したい。2028年ロサンゼルス五輪に鳥取から選手が出てほしい」と笑顔で語った。
世界陸上の東京大会は来年9月13～21日に国立競技場で開催。事前キャンプは同1～11日に鳥取市のヤマタスポーツパーク陸上競技場で行われる。協定には、公開練習やトレーニング講習会など県民との交流事業を行うことに加え、将来の友好協力関係の発展に努めることも盛り込まれた。
平井知事は「協定はジャマイカの勝利と同時に、ジャマイカと日本の交流を発展させるためだ」とあいさつ。深沢市長は「世界トップレベルのパフォーマンスを鳥取のみなさんに見せてほしい」と話した。
ジャマイカの代表チームは07年の世界陸上大阪大会、15年の同北京大会でも鳥取市で事前キャンプを行い、市内の保育施設訪問やサイン会などを開いた。県によると、15年は2日間の公開練習に延べ約1万2500人が詰めかけた。
こうした縁で、県は16年、ジャマイカ西端のウェストモアランド県と姉妹都市に。日本の自治体として初めてカリブ海諸国の自治体と姉妹都市の関係を結び、親交を深めてきた。21年の東京五輪でもキャンプを予定していたが、コロナ禍で中止になった。（富田祥広）
