今夏のパリ五輪に出場するレスリングの桜井つぐみ選手(22)=女子57キロ級、育英大=と清岡幸大郎選手(23)=男子フリースタイル65キロ級、三恵海運=の壮行会が2日、高知市のホテルであった。高知県出身者がレスリングで五輪に出るのは初めてで…

 今夏のパリ五輪に出場するレスリングの桜井つぐみ選手(22)=女子57キロ級、育英大=と清岡幸大郎選手(23)=男子フリースタイル65キロ級、三恵海運=の壮行会が2日、高知市のホテルであった。高知県出身者がレスリングで五輪に出るのは初めてで、約300人が集まって激励した。

 2人は日本代表のジャージー姿で入場し、壇上へ。浜田省司知事から「想像を絶するような努力と切磋琢磨(せっさたくま)があったと思う。県民の皆さんとともに精いっぱい応援したい」と激励を受けた。日の丸に選手名と応援の言葉が寄せ書きされた「応援旗」も贈呈された。

 桜井つぐみ選手は世界選手権を57キロ級で連覇している。「3歳でレスリングを始めました。小さい頃から積み重ねてきた私らしいレスリングを出し切り、優勝してきます」と決意表明した。

 全国高校総体や国体で優勝し、日本体育大学レスリング部の総合主将も務めた清岡選手は4月に五輪代表に決まった。「最近、主人公になりたいという気持ちがすごくある。パリの舞台では(漫画「ドラゴンボール」の)孫悟空みたいに両手を広げて力を集めるので、力を頂きたい」とあいさつした。

 2人は桜井選手の父で高校教諭の優史(ゆうじ)さん(48)が2004年に開いた高知レスリングクラブの1期生。同学年で、2人とも高知南高で優史監督の指導を受けた。

 県レスリング協会理事長として最後にあいさつした優史さんは「20年前には、五輪選手が2人も出るという、奇跡のような未来を想像できなかった」と語った。「夢は五輪で金メダル、夢はかなうと信じて歩んできた2人です。しっかり夢を実現してほしい」と激励した。(蜷川大介)