第150回北信越地区高校野球大会(北信越地区高校野球連盟主催)が1日、富山県で開幕し、1回戦4試合があった。長野県勢で唯一出場している東京都市大塩尻は高朋(富山3位)に8―1でコールド勝ちし、準決勝に進んだ。2日は昨秋の明治神宮大会を制し…

 第150回北信越地区高校野球大会(北信越地区高校野球連盟主催)が1日、富山県で開幕し、1回戦4試合があった。長野県勢で唯一出場している東京都市大塩尻は高朋(富山3位)に8―1でコールド勝ちし、準決勝に進んだ。2日は昨秋の明治神宮大会を制し、今春の選抜大会で4強入りした星稜(石川1位)と戦う。

 東京都市大塩尻の先発は背番号11の城倉琉衣(3年)。序盤に制球が安定せずピンチを迎えたが、乗り切ったあとは冷静だった。気づけば8回5安打1失点の好投。チームを4強進出に導いた。

 昨冬に左ひざを負傷した。「そこから調子が上がってこなかった」。今春は地区予選途中でメンバーから漏れ、県大会から再登録された。エース争いが熾烈(しれつ)になる中、チームに報いたかった。

 多彩な変化球のキレが生命線だ。一、二回は四球や暴投で得点圏に走者を背負ったものの、130キロ台の直球にスライダーを交え、耐え抜いた。三回は捕手の黒沢寛大(3年)が盗塁を二つ阻止。そこからエンジンがかかり始めた。

 四~六回は三者凡退に。勢いそのままに、終盤まで最少失点で乗り切った。序盤のもたつきを自覚し、「満足はしてません」と語る。チームには他に3人の好投手がいるが、「夏に自分が背番号1をもらえるようになれれば」と闘志をのぞかせた。(高億翔)