第150回北信越地区高校野球大会(北信越地区高校野球連盟主催)が1日、富山市で開幕し、1回戦4試合があった。開催県となった富山からは4校が出場したが、いずれも敗退した。  春の県大会を制した富山商は、星稜(石川)と対戦した。前半は拮抗(き…

 第150回北信越地区高校野球大会(北信越地区高校野球連盟主催)が1日、富山市で開幕し、1回戦4試合があった。開催県となった富山からは4校が出場したが、いずれも敗退した。

 春の県大会を制した富山商は、星稜(石川)と対戦した。前半は拮抗(きっこう)した展開だったが、六回に突き放された。八回に斉藤樹之の代打本塁打が出たが、及ばなかった。

 高岡商は八回に追いつく粘りを見せたが、九回に失策や連打などで3点を奪われた。高朋と氷見は大差で敗れた。

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星稜(石川)4―1富山商

福井工大福井(福井)5―2高岡商

東京都市大塩尻(長野)8―1高朋(8回コールド)

帝京長岡(新潟)10―0氷見

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 「悔いが残る1球でした」。富山商バッテリーは、勝敗を分けた球種の選択をそう振り返った。

 初回に1点を先取されたが、追加点を与えずに迎えた六回。先発の宝泉陸斗投手には疲れが見え始めていた。安打や四球で1死一、二塁とされ、打席には6番打者。この日、星稜打線は宝泉投手のチェンジアップにタイミングが合っていなかった。

 ただ鶴田尚冴捕手が迷った末に出したサインはツーシーム。宝泉投手も迷いつつ投じた。その1球ははじき返されて右中間を破る三塁打となり、2点を奪われた。鶴田捕手は「選択を間違えた」。宝泉投手も「首を振るべきだった」と悔やんだ。

 前崎秀和監督は直前に伝令を走らせ、「内野ゴロを打たせろ」と指示していた。併殺も頭にあったが痛打され、「あの失点は想定外だった」と話す。「状況判断、自分で考える力が足りない。それが星稜はたけている」と課題を口にした。バッテリーは「何で勝負すべきなのか。夏まで考えながら練習したい」と話した。(前多健吾)

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 1日に開幕した北信越地区高校野球大会の会場となった2球場で富山市の小学6年生バッテリーが始球式に臨んだ。富山市民球場では、いずれも萩浦小6年で「萩浦フィリーズ」の恒田新太さんと中村勇真さんがグラウンドへ。ストライクを投げ込んだ恒田さんは「入って良かった。いい経験になりました」。受けた中村さんは「あっという間でした」と話した。

 県営富山野球場では、いずれも蜷川小6年で「蜷川カープ」の田村柊陽(しゅうひ)さんと上埜瑛太さんが務めた。甲子園出場が目標の田村さんは「緊張したけど、うまく投げられた」。プロ野球のドラフト3位以内指名が夢という上埜さんは「いい球が来て、うまく取れてよかった」と話した。(前多健吾、朝倉義統)