【栃木】日本のトライアスロンのトップ選手、ニナー賢治選手(31)=宇都宮市=のパリ五輪出場が5月30日決まった。東京五輪に続く2大会連続の出場。同日、東京都内で会見し、目標としてきたメダル獲得へ向けた抱負を述べた。 会見は、東京都新宿区霞…

 【栃木】日本のトライアスロンのトップ選手、ニナー賢治選手(31)=宇都宮市=のパリ五輪出場が5月30日決まった。東京五輪に続く2大会連続の出場。同日、東京都内で会見し、目標としてきたメダル獲得へ向けた抱負を述べた。

 会見は、東京都新宿区霞ケ丘町にある日本オリンピック委員会の入るビルであり、公益社団法人・日本トライアスロン連合が代表選手を発表した。

 日本が得た代表枠は男子2人、女子1人。うち1人にニナー選手が選ばれた。男女2人ずつで組む混合リレーには、日本チームは出場できない。

 ニナー選手は会見で「(代表に選ばれ)本当にうれしい。パリでメダルを取りたい」と述べた。さらに「東京五輪の後は、トップ選手と比べ何が足りないのか考えてきた。(本番まで)まだ2カ月ある。合宿での最後の確認に集中したい」と意気込んだ。

 会見後は欧州に渡り、高地練習など大会前の調整に入る。

 ニナー選手がパリ五輪で出場するのは、7月30日午前8時(日本時間午後3時)からあるトライアスロン男子個人だ。

 パリ中心部セーヌ川にかかるアレクサンドル3世橋を発着点とし、水泳(1・5キロ)、自転車ロードレース(40キロ)、長距離走(10キロ)の3種目を連続して行い、競う。

 トライアスロンは2000年のシドニー五輪から競技採用されたが、男女ともに日本勢のメダルはない。

 ニナー選手は初出場だった21年の東京五輪で男子個人14位。その後、世界の強豪が集った今年5月の「世界シリーズ横浜大会」で日本人最高の7位に入るなど、世界の有力選手との実力差を縮め、パリ五輪での活躍に期待が集まっている。

 一方、パリ五輪は、トライアスロンの3種目のうち水泳が予定通り行えるかも注目されている。

 会場となるセーヌ川は水質悪化が問題となり、昨夏の五輪テスト大会は混合リレーの水泳が中止となった。自転車と長距離走だけで実施された。

 この点に関して、会見に出席した日本トライアスロン連合の山根英紀氏は、水泳は実施されるだろうとの見通しを示したうえで、「万が一、水泳が中止で、長距離走と自転車だけになっても十分戦える」と話した。(山下龍一)