5月初旬にあった世界リレーの男子400メートルリレー決勝で、日本代表の第1走者として力走した広島大学工学部4年の山本匠真(しょうま)さん(21)に、広島大の越智光夫学長から24日、表彰状が手渡された。 パリ五輪につながるこの大会は、カリブ…

 5月初旬にあった世界リレーの男子400メートルリレー決勝で、日本代表の第1走者として力走した広島大学工学部4年の山本匠真(しょうま)さん(21)に、広島大の越智光夫学長から24日、表彰状が手渡された。

 パリ五輪につながるこの大会は、カリブの島国バハマの首都ナッソーで開かれた。日本は4日の予選で五輪出場枠を獲得。5日の決勝では、予選で1走を務めたサニブラウン・ハキーム選手に脚の不調があり、山本さんが急きょ出場。日本は4位入賞を果たした。

 山本さんは「誰かがけがをしたら次に出るのは自分だと聞いていた。プレッシャーも感じたが、自分の一番の仕事は自分の走りを精いっぱいやること。想定通りのいつもの走りができた」と振り返る。

 自身がパリ五輪で実際に走れるかどうかは、6月の日本陸上競技選手権大会の結果にかかっている。「代表権を獲得できるように、これからも精進していきます」

 広島県廿日市市で生まれ、広島国泰寺高校を経て広島大の体育会陸上競技部へ。同じ広島県出身で陸上男子100メートルの日本記録を持つ山縣亮太選手を目標にしてきたと語る。

 工学部では、半導体など電気電子・システム情報系の勉強を重ね、ロボット工学の講座が好きだという。大学院への進学をめざしている。(編集委員・副島英樹)