カブスで快投を続けている今永。彼がマウンド上で見せる所作は話題を生み出し続けている。(C)Getty Images メジャーで異彩を放ち続ける日本人左腕の何気ない所作が脚光を浴びている。 今年1月にカブスと、最大で5年総額8000万…

カブスで快投を続けている今永。彼がマウンド上で見せる所作は話題を生み出し続けている。(C)Getty Images

 メジャーで異彩を放ち続ける日本人左腕の何気ない所作が脚光を浴びている。

 今年1月にカブスと、最大で5年総額8000万ドル(約116億円)になる大型契約を締結した今永昇太。開幕から9登板で、5勝(0敗)、防御率0.84、WHIP0.91と好成績をマーク。マウンドごとに洗練されていく出色のパフォーマンスは、地元紙『Chicago Sun Times』に「想像を越えている」と評されるなど、現地メディアでも絶賛される日々を送っている。

【動画】日本では「珍しくない」? 今永昇太の球審への礼節シーン

 そんな30歳の日本人左腕の行動で注目を集めるのは、試合中に幾度か見せる何気ないそれだ。

 今永は、球審から新しいボールを受け取る際、帽子のつばに手を当て、コクっと頭を下げる。日本ではよく見られる光景で、珍しいわけではない。だが、アメリカでは「礼儀正しい振る舞い」として称賛されているのだ。

 米スポーツ専門局『ESPN』は公式インスタグラムで「敬意を示す日本の伝統」として今永の行動が紹介。すると、米ファンからも「日本の日常は敬意のもとに成り立っているんだ」「日本の文化は最も敬意に満ちているよ」「礼節があってこそだ」「スポーツマンシップとはまさにこれ」と称賛が相次いだ。

 今永はこの行動を続ける“真意”を打ち明けている。『ESPN』の番組「The Pat McAfee Show」に出演した際に、司会のパット・マカフィー氏から「日本からやっていたのか、日本では普通なのか? それとも、ただ単に審判が嫌いで話したくないからお辞儀しているのか?」と投げかけられ、こう切り返している。

「日本では帽子をとって相手にお辞儀をするというのが一つの礼儀として伝統はあるということと、僕は『礼』を学んで成長してきたので、プロ野球でもやっていた。あと、審判の人は決して嫌いではないです(笑)」

 米球界でも何気ない所作で感心される今永。リスペクトを集める左腕への注目は高まる一方だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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