交流戦で勢いに乗るためにも、高橋の好投に期待だ(C)産経新聞社 5月28日からセ・パ交流戦がスタート。20年目を迎えた今季も18試合制で行われる予定だ。節目の年に、中日は球団初の交流戦優勝を果たすことができるだろうか。今回は投打のキ…

交流戦で勢いに乗るためにも、高橋の好投に期待だ(C)産経新聞社

 5月28日からセ・パ交流戦がスタート。20年目を迎えた今季も18試合制で行われる予定だ。節目の年に、中日は球団初の交流戦優勝を果たすことができるだろうか。今回は投打のキーマンを挙げてみたい。

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■先陣を切る髙橋宏斗は「交流戦男」

 28日の初戦は髙橋宏斗が先発マウンドに臨む。この日の背番号19のピッチングが交流戦の趨勢を占うと言っても過言ではない。それもそのはず、彼は「交流戦男」なのだ。

 デビュー年の一昨年は白星こそなかったものの、2試合に先発し防御率3.00、12イニングで18奪三振を記録。登板間隔を空けながらではあったが才能の片鱗を見せた。

 圧巻だったのが昨季。3試合で先発し、防御率0.00の快挙を成し遂げた。ちなみに交流戦での防御率0.00はこれまで5人しか達成していない。

 その内訳は濃いものだった。6月4日のオリックス戦では、WBCで共に戦った宮城大弥を向こうに回し、7回5安打無失点13奪三振の快投。のちに本人も「あの試合が一番良かった」と振り返るほどの内容だった。続く13日のロッテ戦はプロ初完投を完封で飾り、21日の楽天戦でも7回途中まで自責0の好投。剛腕ぶりはパ・リーグの猛者たちに通用することを証明した。

 今季はここまで4度の先発全てでQS(6回自責3以下)を記録。うち3試合はHQS(7回自責2以下)を達成と、ハイレベルな投球を見せている。得意の交流戦でもこれを継続したい。

■鬼門を払拭したい石川昂弥

 直近の中日打線は「1番・村松開人」が高い確率で出塁し、「4番・細川成也」が長打で還すのが得点パターンになりつつある。より得点効率を上げるためにも、間の2番と3番が重要になってくる中、3番は日替わり運用なのが現状だ。

 本稿ではそんな3番候補のひとり・石川昂弥をキーマンとして挙げたい。

 今季は4月25日に1軍昇格。以降は日々起用法が変わっていたが、交流戦前最後の試合(5月26日のヤクルト戦)にスタメンで3番に座ると、2本の二塁打を含む3安打1打点の活躍を見せた。

 1本目の二塁打では村松を三塁へ運び、細川の先制打をアシスト。2本目は安打で出塁した2番・田中幹也を本塁に還し、打点をマーク。立浪和義監督も「今日が内容的にも一番良かった」と絶賛し、今後の爆発を予感させた。

 実は石川昂にとって交流戦は鬼門。一昨年はオリックス戦の試合中に「左膝前十字靭帯不全損傷」の大ケガを負い、そのままシーズン終了。昨季は2ヶ月弱守り続けた4番を外されるなど、打率.085(47打数4安打)と大不振に陥った。今季は鬼門払拭となるか注目だ。

[文:尾張はじめ]

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