第76回春季東北地区高校野球福島県大会(県高校野球連盟主催)は25日、白河グリーンスタジアム(白河市)で準決勝2試合があった。4連覇を目指す聖光学院は今春の選抜大会に出場した学法石川にコールド勝ち。光南が序盤の大量得点を生かし、磐城を破っ…

 第76回春季東北地区高校野球福島県大会(県高校野球連盟主催)は25日、白河グリーンスタジアム(白河市)で準決勝2試合があった。4連覇を目指す聖光学院は今春の選抜大会に出場した学法石川にコールド勝ち。光南が序盤の大量得点を生かし、磐城を破った。勝った両校は6月に宮城県である東北地区大会出場を決めた。決勝と3位決定戦は26日に同スタジアムである。決勝は昨秋と同じカードで、そのときは聖光学院が勝利している。

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 (25日、第76回春季東北地区高校野球福島県大会準決勝 磐城7―14光南=7回コールド)

 磐城は二回までに1―14と大量リードを許し、一回途中からマウンドに上がった篠木瑛投手(3年)も6失点と苦しんでいた。

 「独りよがりの投球になっている。仲間に声を掛け、一緒に戦う」

 三回を前に、誓った。マウンドでは気持ちを前面に出し、声掛けは大きくした。三者凡退で乗り切ると、その裏には中前安打で出塁。次打者の二塁打で生還した。この回、磐城は4点を返した。

 その後の投球はさえた。下手投げの浮き上がる直球とスライダーで打たせて取り、1人の走者も許さなかった。

 中学時代は横手投げだった。高校1年で腰や肩を痛めたのをきっかけに下手投げに転向した。昨秋から直球の威力と変化球の制球力を上げるため、フォームを見直してきた。

 今大会は背番号11。同級生に2人の投手がいる。「背番号は気にしていない。それよりも『こいつがいるから大丈夫』と信頼される投手になりたい」。最後の夏に向け、さらなる飛躍を誓った。(滝口信之)