ホームレースで上位を狙いたかったところだけに、10位という結果には満足していないだろう(C)Getty Images

 イタリア・イモラサーキットを舞台とするF1第7戦・エミリアロマーニャGP決勝が5月19日に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウィンを達成し今季5勝目をあげた。予選7番手からスタートした角田裕毅(RB)は10位でフィニッシュし、2戦連続でのポイントゲットとなった。

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 角田は7番手というシングルグリッドを得たものの、スタートでニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にかわされたことで、好位置につけたアドバンテージを活かすことができなかった。それでも、63周で行われるレース序盤、13周目にタイヤ交換を済ませ、その後はポイント圏内を取り戻し中盤以降は9~10位のポジションをキープ。上位勢の脱落も無い中で、今季4度目の入賞を成し遂げている。

 これまでのレースでもみられた、角田の粘りのある走りでRBはこの日も1ポイントを獲得。だが、チームの地元レースだっただけに、悔しさの残る結果でもあった。角田のチームメイト、ダニエル・リカルドも予選9位と、今季初めて2台が一桁グリッドとなったもののリカルドは13位フィニッシュと、またもポイントを逃している。

 このレースリザルトについての、海外メディアやチーム首脳陣による反応も伝えられている。英モータースポーツサイト『CRASH』では、全ドライバーの評価を行っており、角田については「予選でメルセデスの2人の間に割って入る活躍で、またも素晴らしいパフォーマンスをみせた」と称えるも、「スタートの鈍さと(タイヤ交換を遅らせた)ローガン・サージェントの渋滞が彼の進歩を妨げた」とレース内容を評した。

 また、米スポーツメディア『SBNATION』はチーム全体の結果を振り返り、「ツノダとリカルドはともにスタートで出遅れた。ポジションを失い戦略の変更を余儀なくされ、最終的にRBのホームレースでダブルポイントを獲得するという夢はかなわなかった」と綴っている。

 さらに同トピック内では、RB代表ローラン・メキエス氏による、「少しがっかりしたが、ポイントはポイント。ユウキとダニエルのスタートが良かったら、レースはもっと良いシナリオが描けただろう」などと語ったコメントも掲載。その上で、両者の予選での走りや、ポイントを得られた点をポジティブに受け止めており、次戦のモナコGPへ向け「ダニエルは優勝を含めて4回も表彰台に立っており、ユウキも現在絶好調なので、チーム全体で再び力強いパフォーマンスを発揮できるよう努力する」と語ったとしている。

 メキエス代表の言葉通り、角田の走り、そしてチームとしてのパフォーマンスも悪くはないだけに、より上位を狙うことも不可能ではないはずだ。週末のモナコGPでもどれだけトップチームに肉薄できるか、期待は高まる一方だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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