【神奈川】ボクシング日本女子フライ級で、相模原市出身の山家(やまか)七恵選手(32)が王座に就いた。25歳で競技を始めたが、左利きを生かした左ストレートを武器に頂点に立った。6月14日に東京・後楽園ホールで初のタイトル防衛戦を控える。 子…

 【神奈川】ボクシング日本女子フライ級で、相模原市出身の山家(やまか)七恵選手(32)が王座に就いた。25歳で競技を始めたが、左利きを生かした左ストレートを武器に頂点に立った。6月14日に東京・後楽園ホールで初のタイトル防衛戦を控える。

 子供の頃は兄とスケートや野球にのめりこみ、市立中央中(中央区)ではソフトボールや柔道に打ち込んだ。大学卒業後、スポーツジムに就職。そこで、ボクシングと出会った。

 職場にボクシングをやっている仲間がいたこと、元世界王者の木村悠さんのシャドーボクシングを見る機会があったことがきっかけだった。2019年にプロデビュー。今年2月に同級1位の前田宝樹選手を判定で破り、頂点に立った。転職を経て、今の勤務先の「ボディバランス」ではジムトレーナーとプロ選手の二足のわらじをはく。

 4月下旬に相模原市役所を訪れ、勝利を報告した。「顔にけがもするし、痛いし、減量はきついし」と苦労も明かしながら、「かっこいいと憧れて足を踏み入れた競技。まさか日本の頂点なんて思いませんでした」と話した。

 日本王者となり、国際競技団体からもランクを与えられ、世界への挑戦権も得て、さらなる高みをめざす。「女子のボクシングはまだあまり知られていない。多くの人に魅力を伝えられたら」

 本村賢太郎市長は「社会人になってからのプロデビューでチャンプになるのはすごいこと。72万市民の期待を背負っていると思って、がんばってください」と激励した。(三木一哉)