プロバスケットボールBリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良が、今季の戦いを終えた。24勝36敗で14チーム中11位に甘んじたが、これまでの最多勝利数に並ぶなど手応えも感じられたシーズンとなった。リーグに残留するための財務基準もクリアし、来…

 プロバスケットボールBリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良が、今季の戦いを終えた。24勝36敗で14チーム中11位に甘んじたが、これまでの最多勝利数に並ぶなど手応えも感じられたシーズンとなった。リーグに残留するための財務基準もクリアし、来季もB2で戦い、初のプレーオフ進出をねらう。

 バンビシャスの加藤真治社長や古牧昌也主将、柳川幹也副主将が今月2日、奈良市役所を訪れ、仲川げん市長にシーズン終了を報告した。

 昨年10月の開幕から9連敗とスタートダッシュに失敗したが、戦力がそろった11、12月は19戦で13勝と勢いに乗った。「(シュート以外のミスによって攻撃権を失う)ターンオーバーからの失点が目立ったが、試合中にコミュニケーションを多くとるようにした」と柳川副主将。

 ただ、年が明けて以降は調子が上がらず、1月は7試合で1勝のみで、2月は8戦で2勝。3月も負け越したが、4月は4連勝して勝ち越すなど明るい兆しを見せて閉幕した。古牧主将は「チーム全員で戦うことを常に意識してきたのが、勝ち星につながった」と振り返った。

 B2では戦績だけでなく、3期連続赤字や債務超過などがあると、ライセンス(資格)を失ってしまう。バンビシャスは今季赤字の見通しだったため、クラウドファンディングで支援を募った。その結果、約877万円の寄付が集まり、パートナー企業からの協賛金なども加えて黒字の見通しとなり、来季もB2で戦えることになった。

 加藤社長は「多くの皆様に助けていただいたシーズンでした。(平均入場者数は)過去最高の1700人を超えて、本当に多くの方に来ていただけました。応援いただき、ありがとうございました」と話した。(佐藤道隆)