東京五輪で注目されたアーバンスポーツが楽しめる施設を、三重県伊賀市が試験的に設置した。9月まで半年間、ニーズなどを調べ、本格的な施設を造るかどうか検討する。 アーバンスポーツは、街中で技を競ったり楽しんだりするストリート発祥のスポーツ。東…

 東京五輪で注目されたアーバンスポーツが楽しめる施設を、三重県伊賀市が試験的に設置した。9月まで半年間、ニーズなどを調べ、本格的な施設を造るかどうか検討する。

 アーバンスポーツは、街中で技を競ったり楽しんだりするストリート発祥のスポーツ。東京五輪ではスケートボードとBMX(バイシクルモトクロス)が注目を集め、今夏のパリ五輪でも採用された。市内でも人気を呼ぶ一方、本来の利用場所ではない街中の空きスペースや駐車場などでプレーしていたり、設備の損傷などの問題が生じたりしていた。専用施設を利用しようとすれば、近隣では松阪市や奈良市などに行く必要もある。

 そこで市は、スケートボード、インラインスケート、BMXなどの利用を想定し、同市下友生(しもともの)のしらさぎ運動公園第2駐車場内に特設会場「IGA URBAN SPORTS PARK」を3月に設置。低い縁石や手すりのような形、斜面状など6基のセクション(構造物)を約370万円かけて整備した。利用は9月1日までで、看板にQRコードを示してアンケートを実施している。

 大型連休中、前橋市の会社員、山下朋也さん(35)は長男の小学2年、朔(さく)さん(7)と伊賀市の妻の実家に寄ったついでに利用した。「初心者向けにはよい施設。もっと利用者がいると、コミュニケーションが取れて楽しいんですが」。群馬など関東には専用施設が多くあり、施設が競技人口を増やしている面もあるという。「パリで日本人がメダルを取るとさらに盛り上がるのでは」

 市スポーツ振興課の担当者は「専用施設を造りたい考えはあるが、まずはニーズや課題、どんなことが望まれているのかなどを検証したい」という。利用できるのは毎日午前9時~午後6時(予約は不要)で、無料。(小西孝司)