飯塚国際車いすテニス大会(ジャパンオープン)のシングルス決勝が14日、福岡県飯塚市であり、男子は小田凱人(ときと)選手が昨年の大会に続き連覇を果たした。女子は上地結衣選手が7回目の優勝を決めた。 小田選手の決勝の相手は、世界ランキング1位…

 飯塚国際車いすテニス大会(ジャパンオープン)のシングルス決勝が14日、福岡県飯塚市であり、男子は小田凱人(ときと)選手が昨年の大会に続き連覇を果たした。女子は上地結衣選手が7回目の優勝を決めた。

 小田選手の決勝の相手は、世界ランキング1位のアルフィー・ヒューエット選手(イギリス)。昨年の王者・小田選手は、日本で負けられないという思いもあって「久々に緊張していた」という。

 鋭いストロークが続く中でも積極的に前に出て攻撃的なテニスを見せ、絶妙なドロップショットも繰り出して第1セットを6―1でとった。第2セットは4ゲームを立て続けにとられたが、要所でサービスエースやリターンエースを決め、巻き返した。

 試合後、「アルフィー選手はやっぱり強かった」と振り返った小田選手は、「1―5からまくれた。それが一番いいところだった」と自信を得た様子。夏にパリで開かれるパラリンピックについても「楽しみです」と話した。

 上地選手は、アニーク・ファンクート選手(オランダ)と対戦。重く力強いボールを深く打ち込む相手に苦しみ、第1セットは2―6で落とした。

 だが第2セット以降は、レシーブする位置をぐっと下げ、厳しいコースに打ち込むなど徐々に修正。1ゲームしか与えない、危なげない試合運びで2018年以来の優勝を決めた。

 この日の観客席は満席となり、各選手の好プレーに大きな拍手が送られた。会場に入れなかったファンは隣接するパブリックビューイングで観戦。優勝した小田選手が、パブリックビューイング会場までボールを打ち込むサービスも見せた。

 上地選手は試合後、「日本のみなさんの前で勝つのは格別。パリまで時間がないが、しっかり準備して臨むので、パリをみてほしい」と話した。(岩田誠司)